当選倍率38倍超!「ぎふ信長まつり」はキムタク特需 「ありがたい」も急きょ警備費3000万円超

[ 2022年10月13日 05:10 ]

木村拓哉が参加する「ぎふ信長まつり」のパンフレット(公式ホームページから)
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 岐阜市で来月5、6日に開催される「ぎふ信長まつり」が“キムタク特需”に沸いている。6日に市中心部をパレードする「信長公騎馬武者行列」に俳優の木村拓哉(49)が織田信長役で参加するため、観覧の抽選に全国から応募が殺到。募集開始から約2週間で既に定員(1万5000人程度)の38倍を超える約58万人の応募があった。

 今月11日時点の応募数は17万3391件、58万1694人(1件あたり4人まで)。岐阜市の人口約40万3000人を超える数字となっている。応募の締め切りは20日。現在も問い合わせは殺到しており、市の担当者は「予想以上の反響」とキムタクパワーに驚いている。

 まつりは1957年に始まった岐阜県の秋を彩る伝統イベント。近年はコロナ禍で中止で、3年ぶりの開催となる。毎年、市民やゆかりの俳優らが信長や明智光秀に扮し練り歩くのが最大の見どころ。今年は馬の調達の見通しが立たず、当初、市側は行列の開催を予定していなかった。

 しかし、木村が織田信長役を演じる主演映画「THE LEGEND&BUTTERFLY」(来年1月公開予定)を製作する東映から、木村と同市出身で映画に出演している伊藤英明(47)の行列参加の話が舞い込んだ。馬も東映が準備する。先月28日の発表とともに、市には問い合わせと申し込みが殺到。これまでは沿道から自由に観覧できたが、今年は感染対策と安全面から初の抽選制とした。

 行列後には木村と伊藤が参加するトークイベントを予定。こちらも約700人の定員に対して1万218件(1件あたり3人まで)の申し込みがあった。

 「大変盛り上がり、ありがたい」という市側だが、当代きっての人気俳優の登場に警備面では緊張感も漂っている。市は、急きょ警備費用として約3150万円を盛り込んだ補正予算案を9月の定例市議会に提出。民間警備会社のガードマンの派遣や、観覧エリアのフェンスの設置などを計画している。担当者は「準備は大変ですが、とにかく、安心安全にお祭りを行うことを一番に考えております」と気を引き締めていた。

 ▽ぎふ信長まつり 戦国時代に美濃(岐阜県の一部)を治めた織田信長を称える祭り。1953年、信長の「稲葉山入城四百年」記念イベントで武者行列を開催したのをきっかけに、57年から秋祭りとして定着した。武者行列の信長役は、過去に伊藤英明(09年)藤岡弘、(17年)らが務めた。明智光秀役でマイケル富岡(19年)が登場したこともある。19年の来場者は2日間で約34万人だった。

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2022年10月13日のニュース