全国行脚終えた今村翔吾氏「滋賀の自宅に戻ったその日から執筆してます」約4カ月の長旅で得た収穫とは

[ 2022年9月30日 05:30 ]

24日に山形県新庄市で「まつり旅」を終えた今村翔吾氏
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 直木賞作家の今村翔吾氏(38)がスポニチの取材に応じ、47都道府県の書店や学校などをワゴン車で回る「まつり旅」を振り返った。

 118泊119日間の日程で全国を巡った「まつり旅」は24日に山形県新庄市でゴールしたばかり。現在の心境について「本当にやってよかった。のちに人生を振り返った時、本当に重要なポイントになるというぐらい大切な時間になった」と充実感を漂わせた。「作家はどこか孤独の中で戦っていると思い込んでいた。でも、そうじゃなかった。読者や仲間がいる。ゴール会場には北海道や広島から来てくれた人もいた。1人じゃないことに気付かされました」としみじみと思い返した。

 271カ所を訪れ、総走行距離1万2000キロを走破した収穫は大きかった。「移動中の苦しみはまさしくこの旅がなければ分からなかったでしょう。歴史上の人物が何かを成す前に1人で歩いている時の気持ち。なんとなくだけど、これは今だから分かる気がする。移動中に思いを巡らせる時間があったからこそ、表舞台に出た時に光るものがある。両面を描いていきたいね」と力を込めた。

 「今、元気なんですよ。滋賀の自宅に戻ったその日から執筆してます。机に座って、改めて挑戦が始まるぞ!って感じた。また小説のことばっかり考えてます」と執筆意欲はメラメラと燃えている。今村作品の登場人物がこれからどう躍動していくか。新作が待ち遠しい。

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