三遊亭円楽さん 晩年は病との闘い…肺がん、脳腫瘍、脳梗塞 「死ぬまでやります」と高座へ執念

[ 2022年9月30日 17:25 ]

8月11日、高座に復帰を果たし、会見で涙を拭う三遊亭円楽さん
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 落語家の六代目三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名・會泰通=あい・やすみち)さんが30日、肺がんのため死去した。72歳。東京都出身。今年1月に脳梗塞を発症し、リハビリを重ねて8月に高座復帰を果たしたが、軽度の肺炎でダウン。その後肺炎は軽快し、肺がんの治療を再開した矢先に帰らぬ人となった。

 日本テレビ「笑点」の大喜利メンバーとして活躍し、桂歌丸さん(2018年死去)との丁々発止のやり取りで人気を博した円楽さん。晩年は病との闘いだった。

 2018年に9月に初期の肺がんを患っていることを公表。手術を受けて10月に復帰し、「歌丸師匠に呼ばれたと思ったね。“ふざけんな、このジジイ”って。それで後ろにはうちの師匠(5代目三遊亭円楽)も見えたね“俺も肺がんだったよ”って」と冗談を交えつつ、がん判明時の心境を告白。それでも早期で見つかったことについて「歌丸師匠が見つけてくれたんだね。“こっちにきちゃいけない”と」と感謝の思いを語った。

 翌19年7月には脳腫瘍で入院。20年には肺がんの再発と初期の大腸がんが見つかった。そして今年1月には脳梗塞を発症。それでも「死ぬまでやります」と宣言して体調回復に努め、8月11日には国立演芸場の8月中席で高座復帰を果たした。「ここまでこれて感極まってしまいました。長丁場になりますが、これから歩いて出てこれるように、死ぬまでやれるよう、頑張ります」と目に涙を浮かべて語ったが、同26日に息苦しさを訴えて軽度の肺炎で入院。同30日に予定していた独演会は中止となった。

 所属事務所によると、肺炎は軽快し、肺がんの治療を再開した矢先のことだったという。「遺族、関係者一同、大変急なことで、今はまだ悲しみに向き合うこともできず、対応に追われております」と悲しみを明かした。

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