橋下徹氏 安倍元首相の国葬に私見「天皇陛下の国事行為なのかどうなのかをしっかり議論した形跡がない」

[ 2022年9月9日 11:16 ]

元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が9日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。衆参両院の議院運営委員会が8日、安倍晋三元首相の国葬に関する閉会中審査を行ったことに言及した。

 岸田文雄首相は、国葬は内閣府設置法などを根拠に実施できるとして「行政権の範囲内だ」と述べ、法的正当性を主張。安倍氏と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係調査を求められたが、否定的な考えを示し、今後の国葬実施に関しては「その都度、政府が総合的に判断するのがあるべき姿だ」と語った。総額16億6000万円程度とした概算費用に関しても「過去のさまざまな行事との比較においても妥当な水準」とした。

 橋下氏は「多くの国民はこの説明では納得できないでしょうね。もう一つ、僕、今回の閉会中審査の国会の議論、非常にピンぼけ。浅い議論だと思います。僕は安倍さんのこの葬儀は国葬に値するとは思いますけれども、でも国葬っていうものは今回、反対なんです」と言い、その理由を「国葬の位置づけということを国会できちっと議論していないんですよ。基準が明確でないとか税金が多く入るとかそういうことではなくて、そもそも国葬はどういう位置づけなのか。儀式なわけですから格、レベルというものが重要。以前は内閣と自民党の合同葬というものがいろいろ行われていましたけれども、それでは不十分だということで国葬になったわけですよ。この国葬、まさに国の儀式をやる時には天皇陛下の国事行為というものと、内閣が行う儀式という2つがある。天皇陛下の国事行為なのかどうなのかっていうところをしっかり議論した形跡がないんですよね」と説明。

 そのうえで「天皇陛下の国事行為といっても、これは内閣の助言指導に基づくんですけれども、やっぱり陛下が行うと格が全然違います。日本は戦後、国のために貢献した人をまつることを考えなくなりました」と言い、「それが今のこの混乱につながっていると思う」と持論を展開。「陛下が関与しない国葬なんてことが、今の日本の象徴天皇制のもとでもあり得るのかどうなのか。陛下が関与しないということであれば、僕はこれねえ、日本政府葬、内閣葬と変わらなくて、なんちゃって国葬、国葬って言いたいがために国葬って言ってるとしか思えない」と自身の考えを述べた。

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2022年9月9日のニュース