豊島九段、王将戦2次予選を白星発進 7期連続リーグ入りへあと1勝 今年度3つめのタイトル挑戦権目指す

[ 2022年7月28日 17:48 ]

梶浦宏孝七段(右)に勝利し、王将戦2次予選を白星発進した豊島将之九段
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 将棋の第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)2次予選が28日、大阪市福島区の関西将棋会館であり、豊島将之九段(32)が梶浦宏孝七段(27)に93手で勝利し、7期連続の挑戦者決定リーグ入りへ白星発進した。

 梶浦とは1月、相掛かりで勝利した朝日杯以来の対戦。前期2勝4敗でリーグから陥落した豊島は2次予選からの参戦となった。振り駒の結果、先手になった豊島が角換わり早繰り銀を選択し、41手目▲3五歩と仕掛けた。

 昼食休憩後、両端のやりとりを経て、豊島が6五へ跳ね出した梶浦の桂を銀で食いちぎって局面がスピードアップした。63手目、入手した桂を5六に打ち、銀交換で入手した銀を天王山の5五に打って局面の主導権を奪った。

 対局後の感想戦で取り上げられたのがこの局面。64手目で梶浦が△5五銀と攻め合わず、△5三銀か△3三銀など「受ける感じの手になっていたらよかったのかも」と豊島。そして71手目、▲5五銀を今局最も手応えのあった「勝者この一手」として挙げた。「(△5五角の)王手飛車獲りを受けつつ、攻めにも使えて行けそうな気がした」。73手目▲6四歩から梶浦の王頭に圧力を加え、押し切った。

 豊島は藤井聡太王位(20)=王将、竜王、叡王、棋聖を含む5冠=に挑む7番勝負が現在1勝2敗。25日に、8月31日開幕の王座戦5番勝負への挑戦権も獲得した。王将戦は今期3つめのタイトル挑戦権を目指す戦いとなり、「まずはリーグ入り。そこを目指して行けたら」。7人総当たりで計6局ずつ指すリーグ入りを果たせば王座戦5番勝負と日程で重なるが「毎年やってますから」と力強かった。次戦、佐藤天彦九段(34)と山崎隆之八段(41)の勝者と、リーグ入りをかけて戦う。

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2022年7月28日のニュース