若狭勝弁護士 「五輪とカネ」疑惑、3日連続の家宅捜索に「ガサの順番に特捜部の思いが表れる」

[ 2022年7月28日 13:57 ]

弁護士の若狭勝氏
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 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が28日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。東京五輪・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事(78)の会社に大会スポンサーの紳士服大手AOKIホールディングス側が総額約4500万円を資金提供した事件について言及した。

 東京地検特捜部は28日、横浜市のAOKIホールディングス本社を家宅捜索した。高橋氏への贈賄容疑とみられる。事件の関係先への強制捜査は3日連続。26日に受託収賄容疑で東京都内の高橋氏を捜索し、スポンサー募集などに関わった広告大手の電通も対象とした。27日にはAOKIの青木拡憲前会長(83)宅や都庁内にある組織委の清算法人も捜索。AOKIが五輪事業参入を期待し、高橋氏側に賄賂として資金を出した疑いがあるとみて全容解明を進める。高橋氏はこれまでの取材に、AOKI側と組織委の利害に絡む付き合いはないと説明している。

 若狭氏は「捜索、ガサの順序なんですが、数日にわたって特捜部がガサするっていうことはよくあるんですが、1日目にどこに入るか、2日目にどこに入るか、3日目にどこに入るかっていうのは、優先順位を決めるんですよ。1日目に入るのが1番証拠がありそうだなという所に入る。それはケースバイケースで、事件によって違うんですけれど、そうしないと、2日目、3日目は証拠隠滅されちゃうんで、順番が大事なんです」と自身の経験を踏まえて説明。

 そのうえで「そこから特捜部がどういう証拠を欲しがっているのかというのがある程度、推測できる」とし、「3日目というと、ほとんど証拠隠滅しようと思えばされちゃうんで、任意提出といってガサの前に書類をすでに特捜部に提出しているということで、一応、形だけガサをするということで3日目にされるということはあるパターンです。ですからこの捜索の順序、初日にどこに入ったか。広範囲に入っているのか。捜索に入った対象の会社、団体はどういう性格の大きさの所なのかとかで、特捜部の思いというのが、そこに表れているといってもいいと思います」と自身の考えを述べた。

 そして「あくまで私の推測ですけど、この事件のことで特捜部に対してAOKI側はすでにいろいろと供述はしていると、そういうのが見て取れるんですね。もしそこが全然、海のものとも山のものとも分からない、否認をしているということになれば、最初にAOKI側にガサに、初日に入ってもいいはずなんですよね」と自身の推察を話した。

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2022年7月28日のニュース