ラサール石井 上島さんと志村さんの特別な絆語る、まるで“兄弟”「天国で飲んでるんじゃないかな」

[ 2022年5月13日 05:00 ]

2011年、舞台「志村魂」公開稽古でフォトセッションに臨む(前列左から)ラサール石井、小林恵美、志村けんさん、磯山さやか、みひろ(後列左から)寺門ジモン、肥後克広、上島竜兵さん、桑野信義
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 お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん(享年61)が急逝して一夜明けた12日、トリオを結成前から見守ってきたラサール石井(66)がスポニチ本紙の取材に、一昨年に亡くなった志村けんさん(享年70)と上島さんの特別な絆について語った。

 40年来の友人との突然の別れに、ラサールは深い悲しみに暮れていた。訃報を聞いたのは11日の午前6時半。「俺と竜ちゃんと一緒に修業してた仲間から連絡が来て、うそだろ!?って」と振り返った。「俺の方が年上なのになんで。順番守れよ」と声を震わせた。

 ダチョウ倶楽部の前身となる「キムチ倶楽部」が結成された1980年ごろから、兄弟子として上島さんたちと稽古していた。「僕たちはコント赤信号として売れていた時期。一緒にやっていたけど、このレベルだとまだまだだな、と思っていた」と語った。

 その後、ダチョウ倶楽部は“お笑い第3世代”として大成。そんな中、上島さんの演技力を高く評価していたのが志村さんだった。「あいつ芝居できるから!」という志村さんの一声で、志村さん主演、自身が演出の舞台「志村魂」への出演が決定した。上島さんは当初「僕なんかダメですよ!」と断ったというが、志村さんと2人がかりで説得。「演技に情や優しさがにじみ出るところに魅力を感じていた。志村さんは竜ちゃんの名前を出すたびに笑うし、ちょっと年の離れた弟か、ペットみたいにからかってかわいがってました」と懐かしんだ。

 志村さんと上島さんは「志村魂」を旗揚げした2006年以前から、毎日のように酒を酌み交わしていたという。上島さんは、志村さんお気に入りの焼き芋焼酎を同じ飲み方、同じペースで飲み続け「志村さんが“帰ろう”って言うまで、竜ちゃんは絶対に帰ろうとしなかった。そのせいか最後は糖尿になってたね」と笑った。

 「死に顔を見ても悲しいだけ。半年はたたないと会いにいけない」とラサール。「今頃志村さんと天国で再会して、何も気にせず芋焼酎をロックで飲んでるんじゃないかな」。明るい口調の中にも、やるせなさがにじんだ。

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