NHK「生活笑百科」最終回 37年の歴史に幕 桂南光「これからも、世の中まぁ~るくおさめていきたい」

[ 2022年4月9日 13:01 ]

落語家の桂南光
Photo By スポニチ

 37年間放送されたNHK「バラエティー生活笑百科」(土曜後0・15)の最終回が9日放送され、司会の桂南光(70)らが出演した。

 昨年8月に他界した笑福亭仁鶴さんの「四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ~」のフレーズでお茶の間に広く親しまれた同番組。通算1792回目となった最終回はNHK大阪ホールで収録された。

 最終回のゲストはゲスト出演回数第1位・19回目の出演となる作曲家キダ・タローさん。そうして始まった相談では、番組初登場の「天才ピアニスト」が「上沼さん」にまつわる漫才を披露。山田花子、辻本茂雄、三倉佳奈の相談員がユニークな回答を披露した。13年までレギュラー相談員を務めた上沼恵美子からはビデオメッセージが届き、上沼は「この番組で私は育てて頂いたようなもんなんですよ」などと感謝の思いを語った。

 最後の質問は「オール阪神・巨人」ら豪華リレー漫才で紹介された。エンディング前にはキダさんが自ら作曲した番組テーマ曲には歌詞が存在することが明かされた。ゲスト登場回数がキダさんと同じく1位タイの19回となった神野美伽が最終回にして初の歌唱を披露した。「土曜のお昼は…」と心を込めて3番あるうちの1番を歌いあげると、会場からは万雷の拍手が起こった。

 その後はこれまでの出演者がステージに大集合。南光が「生活笑百科はごらんいただいた皆さんと作り上げた番組でございます。これからも、世の中まぁ~るくおさめていきたいと思います」と語った後は、リモートで参加した合唱団とともに、出演者全員で番組テーマ曲をフルコーラスで熱唱した。仁鶴さんの「四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせ~」のフレーズも流された。最後は南光が「37年間、本当にありがとうございました」と締めくくった。

 番組は1985年にスタート。仁鶴さんは西川きよしの後を継ぎ、1986年に2代目の相談室長(司会)に就任した。日常生活で起きる身近なトラブルをテーマにした漫才を紹介し、芸能人が務める「相談員」がどうしたらいいのかを回答。最後に弁護士の解説があり、視聴者の役に立つ内容が聞ける構成で、仁鶴さんがユーモアを交えた進行でスタジオをほのぼのとした雰囲気に導いていた。仁鶴さんは2017年に体調不良で初めて欠席し、この時も桂南光が代役を務めていた。

 テレビ史に大きな功績のあった番組だった。弁護士がスタジオに出演して身近な問題について説明をするというスタイルは法律問題を扱うバラエティーの先駆けとなった。土曜の名物番組が確かな足跡を残して幕を下ろした。

続きを表示

この記事のフォト

2022年4月9日のニュース