「カムカム」感動の最終回!視聴者魅了した伏線回収…朝ドラ異例謎解き要素&ハイテンポで“右肩上がり”

[ 2022年4月9日 05:30 ]

NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」インスタグラム(@asadora_bk_nhk)から

 昨年11月にスタートしたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜前8・00)が8日、最終回を迎えた。昭和・平成・令和の100年間を舞台に、ラジオ英会話講座とともに歩んだ親子3世代を描いた物語。この日、公式サイトでは同局制作統括の堀之内礼二郎氏が「(作品を)愛してくださった皆さんと、100年をともに生き、歩んできたという感覚があります」とコメントした。

 上白石萌音(24)深津絵里(49)川栄李奈(27)と、朝ドラ史上初の3人がヒロインを務めた今作。ネット上では「展開が速くて面白い」「ヒロイン3人の演技が素晴らしい」「細部までのこだわりが凄い」など高く評価する声が相次いだ。初回の視聴率は16・4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で、視聴率調査を開始した1964年以降、歴代5番目の低い滑り出しだったが、最終回前日の7日の放送回は19・0%を記録。尻上がりに人気を獲得した。

 特に視聴者を引きつけたのが「ミステリー的な要素」(放送関係者)だ。序盤で上白石演じる初代ヒロインが失踪。その理由が明らかにならないまま物語が進んだ。ほかにも、視聴者らに疑問を持たせる謎のシーンがちりばめられた。

 放送関係者は「朝ドラと言えば、ヒロインのサクセスストーリーを描くのが定番。そこに謎やミステリーがちりばめられたのは異例で斬新だった」と指摘する。謎はクライマックスで次々に解決。「見事な伏線回収」と話題となった。

 現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも、意味ありげなセリフや演出が頻繁に登場し、その伏線回収が話題になっている。放送関係者は「視聴者は、自分の意見をSNSで他者と共有してドラマを楽しむ時代。伏線回収や謎解きはネットで話題になりやすい。ドラマを盛り上げる大きな要素になっている」と話した。

 ▽カムカムエヴリバディ 通算105作目の連続テレビ小説。昭和、平成、令和の3時代が舞台。戦争で夫と死に別れた橘安子(上白石萌音)、英語を憎みつつもジャズソングに救われた雉真るい(深津絵里)、ラジオ講座に居場所を見つける大月ひなた(川栄李奈)の3人がヒロイン。ラジオで英語を聴き続け、それぞれ夢への扉を開いていく。脚本は藤本有紀氏。

続きを表示

2022年4月9日のニュース