ロシア政治専門家 ロシアとの停戦協議「ウクライナはまとまり始めてきてる…どれだけ踏ん張れるか」

[ 2022年3月7日 10:50 ]

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 ロシア政治を専門とする筑波大・中村逸郎教授が7日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)に出演。ロシアとウクライナの停戦協議について見解を述べた。

 ロシアとウクライナは7日にも3回目の停戦協議を行うとされている。ロシアは停戦の条件にウクライナの「中立的地位」や「非武装化」「クリミア半島でのロシアの主権承認」を、ウクライナは「即時停戦」「ウクライナ全土からのロシア軍の撤退」を掲げている。MCの加藤浩次は「ここ、一番間違っちゃいけないところが、お互いが停戦しようと思っているのと、片方が全く停戦する気がない協議と、ここはちゃんと見なきゃいけないと思うんですよ。現状はロシアは停戦する気なんてさらさらないということですよね。その中で行われていることだから、なんでうまくいかないんだろうというのはちょっと僕は間違いだと思っていて、ロシア側の考え方をしっかりと理解しないとこの停戦協議の意味も分からなくなってしまうと思うんですね」と語った。

 中村教授はこれに対し「そうですね。ですからロシア側は停戦という言葉を一つも使ってないというのが一つのポイント。もう一つはウクライナ側なんですけれども、ゼレンスキー大統領、引くに引けないんですよ」と指摘。「なぜかっていうと当初大統領として誕生した頃の支持率って20パーセントぐらいだったんですよ。ところが今どんどん支持率が上がって90パーセントになってるわけですね。だからゼレンスキー大統領もなかなか妥協できない、ロシアに対してっていうところで、ウクライナとロシアが引くに引けない状況になってきてるということなんですね」と説明した。

 加藤は「引くには引けないっていうけれども、言葉として間違っちゃいけないと思うのが、ウクライナは主権国家ですよ。主権国家であるところに侵攻してきてるんですよ。ウクライナは全てロシアの言うことのめませんよ。ウクライナは戦わないとどうしようもないという状況に追いやられてて、それを守るという国民がいるというのは、僕は当たり前だと」と強調した。

 中村教授は「当たり前のことなんですよ。なんでこんなに複雑になってきたかと言うと、ゼレンスキー大統領の支持率が低くて、国をまとめることができなかったんですね、主権国家としてしっかりできなかったんですよ。ここにきてようやくウクライナはまとまり始めてきてるって言うことで、まさにこれからはロシアに対して主権国家としてまっこうから自分たちの要求をつきつけていく、そういう意味で交渉っていうのはこれから3回目4回目としていきますけど、ウクライナがどれだけ踏ん張れるかっていうところが大きな問題になってくるわけですね」と語った。

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2022年3月7日のニュース