広瀬陽子教授 ロシアの原発や核物質施設への攻撃の狙い「電力を握り、軍事戦略を歪めて人々の心を折る」

[ 2022年3月7日 08:16 ]

フジテレビ社屋
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 ロシア政治を研究し、政府の国家安全保障局顧問(2018~20年)などを歴任した慶大総合政策学部教授の広瀬陽子氏が7日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。ウクライナ治安当局が核物質を扱う東部ハリコフの物理技術研究所の敷地に6日、ロシア軍がロケット弾を撃ち込んだと発表したことに言及した。

 ハリコフ物理技術研究所は、同研究所のウェブサイトによるとウクライナ最大の物理研究施設の一つ。ソ連時代の1928年に開設され、ソ連の核物理研究をリードする存在だった。日本の旧ソ連非核化協力技術事務局によると、ソ連時代に製造された核物質が搬入、保管されており、日本政府はテロを防ぐための外周防護システム強化などの支援を行った。

 MCの谷原章介が「ロシア側が核施設、そして原子力発電所を狙う理由というのは何かあるんでしょうか?」と聞くと、広瀬氏は「もちろん(ウクライナの)核疑惑をより正当性を持たせるために使っているということもあるんですけれども、また他方でウクライナは原発依存率が53%と極めて高くて、原発を圧制することによってロシアがウクライナの電力を握る。それによってウクライナの軍事戦略を歪めるだけでなく人々の心を折るということもできますので、いろいろな意味で原発を押さえていくということをやっているのだと思います」と自身の見解を述べた。

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2022年3月7日のニュース