渡辺新名人、藤井棋聖との名人戦は最短で2023年に実現「やりがいはあるけれど厳しい勝負に」

[ 2020年8月17日 05:30 ]

歴代永世名人の掛け軸が掲げられた関西将棋会館「御上段(おんじょうだん)の間」で一夜明けの会見に臨む渡辺明新名人
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 15日の第78期名人戦7番勝負第6局で豊島将之名人(30)を破り、4勝2敗で初の名人位に就いた渡辺明新名人(36)=王将、棋王との3冠=が一夜明けた16日、大阪・関西将棋会館で会見した。対局後はいつも眠れず、今回も午前4時まで祝福メールへの返信に追われた。「連絡をもらったり返事を出したりする間に実感が出てきた」と3冠復帰の手応えを語った。

 6月以降、棋聖、名人のタイトル戦を終え1勝1敗。初防衛を狙った棋聖戦は藤井聡太棋聖(18)に1勝3敗で屈した。今後、防衛を重ねれば藤井と名人戦での対戦も有力視される。名人戦へつながる順位戦は5クラスあり、藤井は現在真ん中のB級2組。B級1組、A級と順調に昇級すれば最短で2023年に実現する。

 「40歳を迎えたときにどれくらい持ちこたえられるようにするか、長期的に見て取り組んでいる」。渡辺は前夜、今後の展望をそう語った。名人として藤井を迎え撃つ状況を想定し「そうなれば反響は大きい。やりがいはあるけれど厳しい勝負になる。棋聖戦で両面思った」と気を引き締めた。

 もちろん年明けの王将戦での対決もあり得るだけに「ちょっと休みつつ準備をしたい」と、つかの間のオフでリフレッシュする。

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