“東北の地方球場連勝記録”止まったけど、ソフトB・柳町が一矢 規定未到達ながらも打率・350まで浮上

[ 2023年5月17日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク0-3楽天 ( 2023年5月16日    きたぎんボールパーク )

8回、代打・柳町が二塁打を放つ(撮影・村上 大輔)
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 ソフトバンクは16日、盛岡で楽天と対戦し、柳町達外野手(26)が8回、代打で起用されると、新球場二塁打1号となるチーム唯一の長打で打撃好調をアピールした。規定打席未到達も打率・350まで伸ばした。先発の大関友久投手(25)は自身ワーストに並ぶ3被弾を浴びて今季4敗目。打線も今季5度目の零敗で、東北の地方球場での楽天戦連勝は8で止まった。

 0―3の8回2死満塁。この回2人目の代打ガルビスは遊ゴロに倒れた。二走だった柳町は、攻守交代を告げるためベンチを出た藤本監督とすれ違うなり、パチ、パチと2度の拍手で称えられた。

 「出されたところでやるしかないので。ビハインドの場面だったし、何とか後ろにつなげようと。本当に一打席集中で打席に向かいましたし(状態は)いいのかなと思います」

 今季の最多だった1試合3人を上回る5人の代打を送り込んだ。7回先頭の野村大に始まって8回にガルビス、柳町。最終9回先頭で佐藤直、同2死で嶺井。得点にこそ結び付かず、今季5度目の零敗となったが、柳町だけが仕事をした。

 楽天の先発が今季6打数1安打3三振で打率・167と苦戦している左腕だったため、12日オリックス戦以来3試合ぶりの代打での出場。「スタメンで出るのが一番ですが監督さんが決めること。いつも通りにモチベーションを高めておくだけ」と出番を待った。8回1死一塁、アストゥディーヨに代わって2番手右腕・内と対峙(たいじ)。カウント2―2から外角スプリットを引きつけて強振。左二塁打で二、三塁とした。この日のチームの8安打のうち、唯一の長打は、プロ公式戦初開催となった新球場「きたぎんボールパーク」での初二塁打となった。

 チームの今季の代打初打点も柳町のバットだった。4月30日、日本ハム戦で0―2の5回1死満塁で右前適時打。今季初打点で勢い付くと、6日のロッテ戦では代打出場後に2安打2打点。これで今季の代打起用は4打数3安打2打点で打率・750と勝負強さを見せつけている。13日オリックス戦では山本対策でスタメン起用されると、中二塁打と内野安打。5月の出場12試合で打率・333、5打点。当然、藤本監督の評価も上昇する一方だ。

 「状態は悪くないよ。左を打ってないデータが出ているけど、去年より打てるようになってるから。あすはスタメンで出るやろうから」。盛岡でチームの東北地方球場の連勝は8で止まったが、きょうは山形で続く。先発は右腕の荘司。まさに柳町の出番だ。「結果は切り替えて、やっていくだけですね」。次はアタマから仕事人と化す。 (井上 満夫)

《打線は8安打も零敗》
 打線は8安打を放つも、柳町の二塁打以外はすべてが7単打。初回、2、6回といずれも単打でチャンスメークするもつながらずに無得点に終わった。楽天はソロ3本で3得点。藤本監督は「連打がなく、かみ合わないというところやね。選手は頑張っているが、単打だけじゃね。われわれが点を取るには考えないと。初回スクイズとかもどんどんやっていきますよ」と策の一端を明かしていた。

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