楽天・浅村 新球場でも盛岡男!満員の岩手“聖地”で最下位脱出弾7号 「勝ちに貢献できたのが一番」

[ 2023年5月17日 05:20 ]

パ・リーグ   楽天3-0ソフトバンク ( 2023年5月16日    盛岡 )

<楽・ソ>7回、浅村がソロを放つ(撮影・村上 大輔)
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 快音が響いた。岩手の夜空に高々と舞い上がった白球。楽天・浅村が、フェンスオーバーを確信しながら走り出した。楽天ファンで埋まった左中間席に飛び込む7号ソロ。プロ野球の“華”でもある本塁打で観客を総立ちにさせた主砲は「勝ちに貢献できたのが一番。年に1回の岩手での試合で打てて良かった」と振り返った。

 今年4月に完成した「きたぎんボールパーク」での初のプロ野球公式戦を白星で飾った。岩手の新たな「聖地」は、17年5月17日の日本ハム戦での1万5608人を上回り、岩手主催試合最多の1万6070人の満員御礼。記念すべき新球場第1号は山崎が4回に放った先制ソロだった。7回は浅村に続き、フランコが2者連続の5号ソロ。新緑の季節に3発の花火を打ち上げ、本拠以外の東北地方球場でのソフトバンク戦連敗を8で止めた。
 球団では楽天モバイルパーク以外にも東北5県で主催試合を定期的に開催。通算10勝7敗と唯一勝ち越している岩手県では17、19、22、23年と4連勝となった。岩手県営球場で最後の試合だった昨年6月22日の日本ハム戦でも浅村は本塁打しており「覚えていますよ」と振り返る。新球場になっても岩手との好相性は変わらず「次にやるときに良い感じでやれるイメージはできた」とうなずいた。

 チームは10日ぶりに最下位から脱出。主将の浅村も本調子とはいえないが「まだ序盤なんで一喜一憂はやめよう」と言い聞かせる。試合後は、バスで次の決戦の地・山形へと移動した。東北各地のファンにパワーをもらいながら、さらなる浮上を目指す。(重光 晋太郎)

 ≪岩手県営ラストでも≫楽天主催では3年ぶりの岩手開催となり、3回に松本剛の2ランで日本ハムが先制。4回には先頭・浅村のソロなどで楽天が逆転したが、8回に再び同点となり、3―3で迎えた9回2死一、二塁から島内が自身初のサヨナラ3ラン。地元の銀次は4打数無安打だったがお立ち台に上がり、1万5585人のファンからの歓声に「結果が出ずすみません。でも声援は届いてました」と感謝した。

 ▽きたぎんボールパーク 正式名称は「いわて盛岡ボールパーク」で、盛岡南公園内に所在。北日本銀行が命名権を取得し「きたぎんボールパーク」となった。老朽化した岩手県営野球場や盛岡市営野球場に代わる施設として、県と市が共同整備。開場初日の今年4月1日には記念試合として、花巻東―早実戦が開催された。また、3月31日に閉場した岩手県営野球場では、12年に花巻東・大谷翔平(現エンゼルス)、19年には大船渡・佐々木朗希(現ロッテ)が高校公式戦最速の160キロを計測した。

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