森繁和氏 中日・根尾のフォーム分析 右肘のしなり素晴らしい、課題は下半身の使い方

[ 2022年7月1日 04:46 ]

中日・根尾の投球フォーム
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 外野手から6月21日に登録が変更された中日・根尾昂投手(22)の投球フォームを本紙評論家・森繁和氏(67)が分析し、今後の課題を指摘した。

 非常にまとまっている投球フォームだ。まず目を引かれるのが左から9番目。右肘のしなり、畳み方が素晴らしい。肘が先に出てきて、手首が隠れている。肩、リストの強さがあるからこその投げ方で野手にはできない。「投手・根尾」の大きな可能性を感じさせる。

 ただ同時に、下半身の使い方などで投げ込み不足を感じる。春季キャンプなどで投手としての練習をしていないのだから当然だが、今後の課題だろう。左から2番目ではもっと右足に「ため」をつくり、5番目にかけて上半身をひねりながらお尻から出ていきたい。いわゆる「ヒップファースト」だ。

 左から5番目~7番目で体重移動をする際に体の左サイドが早く開いてしまう。8番目も上体は残っているが、左足を開くのがやや早い。もっと軸足である右足に体重を残し、下半身の我慢、粘りが出てくればいい。投げ込んでいけば8番目の歩幅ももっと広くなる。9番目以降も「我慢」が欲しい。10番目にかけて、もう少し球を長く持って打者から見づらくする工夫だ。そして12番目(右端)。振り下ろした右腕が勢い、反動で上に戻ってくるような強い振りがあればなおいいだろう。

 まだ上体だけで投げている印象。投手として投げ込んでいけばさらに腕の振りも速くなり、球速も上がる。下半身も「我慢」できるようになる。先発を目指すのであれば、2軍で長いイニングを投げさせる必要もあると思う。(スポニチ本紙評論家)

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2022年7月1日のニュース