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広島を選んだ秋山翔吾 心を動かしたのは「琴線」に触れる言葉

[ 2022年7月1日 07:30 ]

30日の試合前にフリー打撃をする秋山(撮影・奥 調)
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 日本球界への復帰を決めた秋山翔吾外野手(34)の新天地が広島に決定。この決断に多くの野球関係者、野球ファンが驚きを隠さなかった。移籍先を決めるにあたり「金銭」は大事な要素であるが、今回、秋山の心を動かしたのは「琴線」に触れる言葉だった。

 「来てもらえれば、カープの大きな財産になる」

 広島・鈴木清明球団本部長(68)の口説き文句だ。14年オフに黒田博樹の復帰を実現させた「交渉人」が、古巣の西武、資金潤沢なソフトバンクとの三つ巴で不利とみられていた争奪戦を制した。

 「カープの財産になる」。その見立ては間違っていないだろう。秋山は、15年にシーズン216安打のプロ野球新記録を樹立。17年には首位打者に輝き、最多安打も4度獲得(15、17~19年)してきた希代のヒットメーカー。プレーはもちろんのこと、伸び悩む若手の多い広島にはうってつけの生きた教材だ。

 30日に行われた入団会見では「一緒にプレーしたり、練習した中で聞かれたことに関しては、どんどん答えていくつもりはあります」と話した。その裏には強烈なプライドも見え隠れしている。これまでも「手の内を隠すつもりは全然ない」と話し、毎年、春季キャンプ前の合同自主トレでは、阪神・板山、DeNA・細川らに自身の技術を惜しみなく伝授してきた。なかには、自チームでポジションのかぶる鈴木将平もいたが「教えた選手が僕を上回る成績を出すかもしれないけど、それは今まで積み上げてきたもので自分が上回ればいい。そんなに簡単に身につくようなものではない」と言い切っていた。

 「ヒントだったり、チームで必要な会話とか、なんでも伝えるつもりでいる」。数字以上に秋山がもたらす「無形の力」が、広島の「財産」になっていくのだろう。(記者コラム・花里 雄太)

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