阪神・佐藤輝、お待たせ特大弾!得意のハマスタ「きもてぃ~~~!!」12試合ぶり一発で7月反攻誓った

[ 2022年7月1日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5―6DeNA ( 2022年6月30日    横浜 )

<D・神>7回、14号ソロを放つ佐藤輝(撮影・島崎忠彦)
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 阪神は6月30日のDeNA戦で5―6の惜敗を喫した。今季7度目のサヨナラ負けも、佐藤輝明内野手(23)が7回に右翼への14号ソロ。自身12試合ぶり、今季最長を抜け出す55打席ぶりの一発で、球団史上初となる入団2年目での「4番2桁本塁打」を達成した。チームは3連敗で6月23日以来の5位に転落。6月は3連敗フィニッシュながら月間14勝8敗1分けと巻き返しには成功した。息を吹き返した若き4番が7月反攻をかける。

 打った瞬間だ。久々に感じた会心の感触、興奮のるつぼと化す場内の雰囲気。その全てを味わうかのように、佐藤輝は“確信歩き”を経てダイヤモンドを一周した。

 「きもてぃ~~~!!」

 1点を追う7回2死走者なし、マウンドにはエスコバー。ハマの剛腕が投じた2球目、見逃せばボール気味の内角高め154キロをフルスイングで仕留めた。圧巻の放物線が、右翼席中段に着弾。6月12日のオリックス戦での13号以来、今季最長の55打席ぶりの一発で今季最長ブランクに終止符を打ち、球団史上初の快挙となる入団2年目での「4番2桁本塁打」を達成した。

 エスコバーからの一発は、18年の陽川、21年の糸井に続いてチーム3人目。昨季6打数無安打(2四球)と辛酸をなめ、「いいピッチャー」と語っていた助っ人左腕に対し、今季はこの日の一発を含めて3打数2安打(1四球)を誇る。また、昨季は24本塁打のうち内角高めの直球を本塁打にしたのはわずか1本。今季は早くも2本目と成長を物語る数字を残している。矢野監督からも「久しぶりにテルらしい感じのバッティングができたと思うし、相手のセットアッパーからいいホームランだった」と称された。

 5回1死一、三塁では先発の東から中犠飛でチーム2点目をたたき出し、横浜スタジアムで5試合連続打点。この日を含めて8試合で打率・429(28打数12安打)、4本塁打、8打点ともはや庭と化している地で、この日も主軸の役割は果たした。だが、一時は4点差を逆転したチームは悪夢のサヨナラ負け。最後は自らの右翼からの返球が、あと一歩及ばずに迎えた結末に、試合後はあふれる悔しさを隠しきれなかった。

 「…何も覚えていないです」

 痛恨の敗戦も、立ち止まるわけにはいかない。月が変わり、きょうの相手先発は過去6戦でいずれも安打を放つなど、通算19打数8安打2本塁打と得意にしている大野雄。背番号8は全選手、スタッフの中で最後にバスに乗り込む直前、「頑張ります」と、短い一言に快打量産への強い思いを込めた。(阪井 日向)

 ○…4番佐藤輝(神)が7回に14号ソロ。6月12日のオリックス戦以来、12試合ぶりの一発は、7号から8号と12号から13号に並ぶ今季最長ブランクとなった。4番では今季10本目。阪神で入団2年目の選手が4番で2桁本塁打を記録するのは、19年大山の3年目(12本)を抜いて最速。若くして4番で2桁本塁打を放った主な選手として、59年藤本勝巳(24本=高卒4年目)、72年田淵幸一(33本=大卒4年目)、03年浜中おさむ(11本=高卒7年目)らがいる。

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