花巻東・佐々木麟太郎の打球に爆発予感させる変化 大曲の地で高校通算71号の花火を打ち上げた

[ 2022年6月22日 20:13 ]

大曲農創立130周年記念親善招待試合   花巻東―大曲農 ( 2022年6月22日    大曲球場 )

3度の凡退はすべて外野手への飛球だった佐々木(撮影・柳内 遼平)
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 夏本番を前に、でっかい花火を打ち上げた。花巻東の佐々木麟太郎内野手(2年)が22日、秋田県大仙市で行われた大曲農(秋田)との招待試合で、右中間に高校通算71号となるソロを放つなど2安打3打点。城島健司らがマークした通算70号を超えた。きょう23日に抽選が行われる岩手大会を制し、自身2度目の甲子園出場を狙う。

 日本でも指折りの規模で花火大会が開かれる大曲の地。対戦した大曲農の創立130周年を祝福するかのように、佐々木は青空にアーチをかけた。2―0で迎えた5回。左腕の内角低め直球を引っ張ると、白球は右中間フェンスを越えた。

 「積極的に振り抜くことをテーマにしていた。質の良い内容で全打席を終えることができた。ここからだと思ってやっていきたい」

 これで2年夏を前にして高校通算本塁打は71号に到達。別府大付(現明豊)の城島健司(ソフトバンク会長付特別アドバイザー)、大阪桐蔭の平田良介(中日)らの70号を超えた。歴代最多とされる同111本塁打の清宮幸太郎(日本ハム)の71号到達は2年9月で、かつてないペースでアーチ量産中だ。6回には右前へ2点適時打を放ち、2安打3打点で快勝に貢献した。

 凡退した打席にも、らしさがのぞいた。昨年は高弾道で本塁打を量産していたが、12月に両肩を手術して以降はスイングが鈍りゴロが増えた。手術から半年がたち、状態が回復するとともに打球に角度がつき、この日は凡退でも中飛、左飛、中飛と飛球が続いた。理想とする「弾道の良い打球」が戻ってきた。

 昨春、昨秋、今春と入学以来、OBのエンゼルス・大谷の花巻東時代に並ぶ3度の岩手制覇を成し遂げてきた。大谷を超える4度目を狙う今夏は、きょう23日に抽選が行われる。今年の選抜に続く2度目の甲子園出場へ向けて「チームが勝つために命をささげたい。はい上がっていきたい」と言葉に力を込めた。(柳内 遼平)

 ◇佐々木 麟太郎(ささき・りんたろう)2005年(平17)4月18日生まれ、岩手県出身の17歳。幼少時から江釣子スポーツ少年団で野球を始め、江釣子中では金ケ崎リトルシニアに所属。花巻東では1年春からベンチ入りし、2年春に甲子園初出場。1メートル84、115キロ。右投げ左打ち。

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