調子が悪いとバットを振る、ハーラーダービートップ、ドジャース・ゴンソリンのかつてのユニークな修正方法

[ 2022年6月22日 12:46 ]

ドジャースのトニー・ゴンソリン(AP)
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 ドジャースのトニー・ゴンソリン投手(28)が21日(日本時間22日)シンシナティでのレッズ戦で、今季13度目の先発登板。5回を投げて3安打1四球4奪三振2失点で、8-2の勝利を導いた。

 9勝は両リーグを通して1位だが、それ以外にも防御率1・58、被打率・150、WHIP0・82と全て1位にランクされている。初回に先頭のインディアに91マイル(約146・4キロ)の内角直球をレフトポール際に、2回もアルモラに93・8マイル(約150・9キロ)の高め直球を左中間にソロ本塁打された。しかしフリーマンの適時二塁打で3対2と逆転してもらうと、3回から5回は無失点に抑えた。

 全87球中一番多く投げたのはスライダーで32球、10個の空振りを奪った。直球が28球、スプリットが23球で、スプリットでも8個の空振りを奪った。今季の躍進は、直球主体ではなく、変化球主体に切り替えたことが大きい。昨季は直球43・6%、スライダー25・9%、スプリット21・7%、カーブ8・8%だった。直球は被打率が高いうえ空振りも少なく、昨季は4勝1敗、防御率3・23だった。そこで今季は直球を37%と減らし、被打率が1割で空振り率の高い、スライダーとスプリットを軸に攻めている。結果、周囲も目を見張る大躍進である。

 ゴンソリンは16年のドラフト9巡指名選手。トッププロスペクトではなかったし、マイナーでは当初リリーバーとして育成されていた。ただ身体能力は高く、高校、大学では投打に秀で、本人も一時期打者でプロを目指したほどだった。ロサンゼルスタイムズ紙はド軍のマイナーのコーチのユニークな指導法を紹介している。

 18年1Aのコナー・マッギネス投手コーチはゴンソリンの調子が悪くなると、バットを手渡し、素振りをさせたそうだ。「トニーは素晴らしいアスリート。身体の使い方も良い。それがメカニックを気にしすぎて、あちこちいじり出すとおかしくなる。そこでバットを振らせたら、上半身と下半身の調和が取れて、また良い感じで投げられるようになった」とのこと。マッギネスは現在はメジャーのアシスタント投手コーチ。今でもバットを振らせるのかとの問いに、笑いながら「今は(好調で)その必要はないよ」と答えている。

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2022年6月22日のニュース