西武・松本 ノーノーまであと4人 惜しかった自身初&年間最多タイ5人目

[ 2022年6月22日 05:15 ]

パ・リーグ   西武3―0ロッテ ( 2022年6月21日    ZOZOマリン )

<ロ・西>8回、安打を許して降板し辻監督(中央)から声をかけられ苦笑いの松本(右)(撮影・長久保 豊)
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 西武・松本は自分の性格を「ネガティブ思考」と言う。無安打無得点投球。試合中、ベンチでは主将の源田が思わせぶりに視線をチラチラと向けてきたが「いつかは打たれますよ」と苦笑いで答えた。「(記録は)意識していなかった。0点に抑えて何とか勝ちたいという気持ちだった」。8回2死、荻野に左翼線二塁打を許した。109球目。快挙まであと4人だった。

 「調子は良かった。真っすぐが走って最後まで強い球がいっていた」。試合前には辻監督に「絶好調です!」と宣言。初回から自慢の直球で押した。最速150キロ未満でも、豊かなスピン量にロッテ打線のバットはボールの下を叩く。5回まで15アウトのうち11が飛球。「いい形で投げられた」とうなずいた。

 ロッテ戦では4月20日に7回1死までノーヒット。あと8人で快挙を逃した。この日はあと4人。歴史的な投高打低と言われる今季、1940年以来82年ぶりにプロ野球最多タイとなる「シーズン5人目のノーヒッター」誕生を予感させる快投だった。三度目の正直はあるのか。松本は「できたらいいなとは思うけど…。そこまで執着はない」と謙虚だ。

 新型コロナウイルス感染から復帰2試合目。2軍調整中に助言を受け、立ち上がりの悪さを修正するためにあえて心拍数を上げるウオーミングアップの方法を取り入れた。この日も登板当日ながらショートダッシュを繰り返し「落ち着いて投げられている」。7回2/3を1安打無失点で、約2カ月ぶりの白星となる4勝目。チームも勝率5割で単独3位に浮上した。「ホッとしています」。快挙を逃してベンチに戻っても、松本が笑顔を見せていた理由がこれだった。(鈴木 勝巳)

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2022年6月22日のニュース