エンゼルス 衝撃的11連敗でMLB史上3度目の大失速借金 大谷は4回二塁打で5点先制貢献も…

[ 2022年6月7日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス7―9フィリーズ ( 2022年6月5日    フィラデルフィア )

<フィリーズ・エンゼルス>8回、ハーパーの満塁弾に渋い表情の大谷(撮影・篠原岳夫)
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 歴史的大失速だ――。エンゼルスの大谷翔平投手(27)が5日(日本時間6日)、フィリーズ戦に「2番・DH」で出場し5打数1安打。4回に右翼線二塁打を放ち5点の先制劇に貢献したが、投手陣が8、9回に7失点し、逆転サヨナラ負けを喫した。16年以来6年ぶりの11連敗でついに借金1。貯金2桁から10連敗以上で借金生活に突入するのは、大リーグ史上3度目の屈辱となった。

 トンネルの出口は目前だった。ゲームセットまであと1球。1点を勝ち越した直後の9回2死一、二塁。フルカウント。サイド右腕ハーゲットは決め球のカーブを投じたが、新人で打率・159の9番打者・ストットに右翼席まで運ばれた。

 「明らかにチームを失望させてしまった。自分が1年間、信じてきたボールを打たれてしまった」

 勝利まであと1ストライクから逆転サヨナラ負け。敵地は歓喜に沸いた。貯金10から悪夢の11連敗で、ついに借金生活に突入。ジョー・マドン監督は「衝撃的だが、次に進まないといけない」と悲壮感をにじませた。10連敗以上で借金生活に突入するのは1900年以降の近代野球では、70年のカブス、78年のアスレチックスに続く3度目。試合後のクラブハウスは大谷やトラウトらが無言で黙々と着替え、重い空気に包まれた。

 打線は活発だった。4回。大谷が無死一塁から、今季10本目の二塁打となる右翼線二塁打でチャンスメーク。四球を挟む4連打など、5安打を集めて一挙5点を先制した。だが、6―2の8回に守護神イグレシアスが、ハーパーに同点グランドスラムを被弾。9回に再び勝ち越したが、最後はフ軍打線に押し切られた。

 今季は課題の投手陣を補強。4月はチーム防御率3・60に打線がかみ合い14勝8敗で首位に立った。だが、5月はチーム防御率3・95、6月はついにリーグワーストの6・64と悪化。ここに来てMVP3度の主砲トラウトが30打席連続無安打となった。

 3週連続で日曜日に本塁打を記録していた大谷も、この日は一発なし。移動日なしで臨む6日(日本時間7日)の本拠地レッドソックス戦に負ければ、88年の球団ワースト12連敗に並ぶ。マドン監督は「立て直さないといけない」と厳しい表情だった。(笹田幸嗣通信員)

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2022年6月7日のニュース