女子野球発展へ 巨人の熱い思い 「女子野球タウン」認定の府中市と協働協定締結

[ 2022年6月7日 07:45 ]

「女子野球タウン認定調印式 読売巨人軍とスポーツ振興に関する協働協定締結式」に参加した(左から)全日本女子野球連盟・山田博子代表理事、高野律雄府中市長、読売巨人軍・今村司代表取締役社長、宮本和知球団社長付女子野球アドバイザー
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 巨人が3日、東京都の自治体として初めて全日本女子野球連盟から「女子野球タウン」に認定された府中市と、スポーツ振興に関する協働協定締結式を府中市民球場で行った。

 式典に出席した今村司球団社長は「女性の活躍が、今後の世界の課題。それをバックアップしたい。女子野球に可能性があると思っている」とあいさつ。「NPBと同じように、新たなエンターテイメントとして発展する。“野球が職業なんだ”という発展を将来的に目指しています。これが確立すれば目指す人間、憧れる人間が多くなる」と説明した。

 巨人の女子チームには現在4選手が在籍。春季キャンプにも参加し、汗を流した。23年の本格始動を目指しており、現在はデジタルセレクションの真っ最中。予想を上回る88人の応募に宮本和知球団社長付女子野球アドバイザーは「こんなにレベルの高い選手がいるのか!と驚いている。興味を持ってくれてありがたい。彼女たちの心を大事にしたい」と感慨の面持ちで話し、「女子の野球人口が増えている。将来的にはいずれ家庭をもち、少年野球、少女野球の指導者になってもらって野球振興に努めてもらえればうれしい」と青写真を描いた。

 今後はデジタルセレクション通過者の大学生、高校生らの中から8月14日に実技試験を行い、9月以降にはクラブチーム在籍者のデジタルセレクション、実技試験も行われる予定だ。

 昨年、日本女子プロ野球機構が、残念ながら無期限の活動休止を発表した。だが、諸問題をクリアし、巨人の女子チームを契機に、再び女子野球に脚光が当たることを願いたい。宮本氏の熱い思いを目の当たりにし、そう感じた。(記者コラム・花里 雄太)

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2022年6月7日のニュース