【28日開幕都市対抗】ENEOSの注目ルーキー・加藤三範 社会人で修得した変化球生かす

[ 2021年11月27日 07:49 ]

都市対抗でのフル回転を誓うENEOSの加藤
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 昨年、都市対抗で史上初の100勝をマークした伝統チーム、ENEOS。入社1年目からフル回転している左腕が、加藤三範投手(23)だ。初めての東京ドームのマウンドは「不安の方が大きい」と言いながらも、登板を心待ちにしている。

 筑波大3年時に、左肘の手術を受けた。ボールが投げられない日々は「自分が苦手なトレーニングばかりをやっていました」と振り返る。同年12月に投球を再開し、不安なく腕を振れるようになった。

 社会人では、新たな球種に挑戦した。先輩左腕の山岡就也投手(25)からツーシームを教わり、試合でも使い始めた。スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップと多彩な攻め方ができるようになった。

 レベルの高い社会人野球に、最初は戸惑いの連続だった。「一球に泣くというか、失投はホームランにされてしまう。大学までは捕手が構えたところに投げられたら100点と思っていた。社会人では、そこに投げることが当たり前。考えながら野球をすることが大事だと思った」。手痛い一発を浴びる度、成長につなげていった。

 母校の花巻東は、秋の東北大会で初優勝。明治神宮大会でも4強入りした。「自分の代は東北で勝てなかったのでうれしい。試合速報はずっと見ていました」と後輩の活躍をパワーに変える。
 大久保秀昭監督は「加藤はどこでも行ってもらうつもり。先発でもロングリリーフでも抑えでも」と期待を寄せる。加藤は「新人らしく思い切りのいい投球を見せられれば」と、大舞台を見据えた。(川島 毅洋)

 ◇加藤 三範(かとう・みづき)1998年(平10)8月28日生まれ、岩手県山田町出身の23歳。小1から野球を始め、山田中では軟式野球部に所属。花巻東では2年夏に甲子園出場。筑波大では1年春にリーグ戦デビューし2年秋にベストナイン。1メートル82、90キロ。左投げ左打ち。

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2021年11月27日のニュース