阪神 初回たった13球で難敵・菅野から1点奪取 敵地で再戦次こそ白星つかむ

[ 2021年9月20日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー8巨人 ( 2021年9月19日    甲子園 )

<神・巨(19)>初回無死、近本は右翼線二塁打を放つ。投手菅野(撮影・北條 貴史)
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 阪神・近本はカウント3―1から5球目に来た内角カットボールを見事に打ち返し、ワンバウンドで右翼フェンスに当てた。いきなりの二塁打で開いた突破口。中野は初球にバントをファウルした後、ボール球を挟んだ3球目を今度はしっかり三塁前へ転がし、犠打で進めた。糸原は2球で追い込まれても、低めのフォークを見極めてから高めの147キロを中前へ。初回13球で菅野から1点を奪った。

 昨季は5戦4勝(1敗)を献上した難敵。菅野の離脱や巡り合わせもあって、秋になってようやく迎えた今年初対戦だった。勝ち星が伸びていなくても、宿敵の中核を担う存在。残る直接対決の行方を占う意味でも注目された。

 昨季は菅野に対して近本が打率・438(16打数7安打)なら、糸原は打率・400(10打数4安打)。会心の先制攻撃には、1年前のデータや相性がそのまま表れた。

 一挙7失点で逆転を許した2回以降は散発3安打で無得点。7回94球で余力を残すような形で白星を許し、井上ヘッドコーチは「主導権を握る、握らないで、ある意味、楽に投げさせてしまった。初回に先制したのにもかかわらず、楽に投げる要素をつくってしまったのは、こっちだから」と悔やんだ。矢野監督は「絶好調という感じには見えなかった」と評した。僅差で進んでいれば攻略の糸口はあったと見たのだろう。

 24~26日には敵地3連戦が控え、菅野と再戦する可能性が高い。最後の直接対決となる10月12~14日は火~木曜日の3連戦でも、大一番なら登板日を合わせるはずだ。同コーチは「次はそういうことがないように、それを念頭にやらないといけない」と語気を強めた。近本が出て、中軸が還す――。猛虎の攻撃は菅野にも通用する。(長谷川 凡記)

 ○…阪神は今季初対戦の菅野(巨)に7回5安打1得点止まり。菅野がカード通算19勝9敗、防御率2・15のうち、11勝2敗、防御率1・68と得意にする甲子園でまたも手玉に取られた。甲子園で菅野に黒星をつけたのは18年の5月25日が最後。以降6試合で4勝を許している。なお今季カードの残り6試合で対戦が予想される東京ドームでは、菅野から見て通算8勝7敗の防御率2・62。チームは前回同球場で対戦した20年10月24日でも黒星をつけており、甲子園に比べると善戦している。

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