ソフトバンク・千賀 獅子打線封じた7回零封で3勝目 制球苦しむもエースの意地、7回1死までノーノー

[ 2021年8月26日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6-1西武 ( 2021年8月25日    メットライフD )

<西・ソ17>笑顔でガッツポーズする千賀
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 ソフトバンクの千賀滉大投手(28)は25日、先発した西武戦で7回2安打無失点と好投し、3勝目をマークした。7回1死までは無安打投球。立ち上がりから制球に苦しんで、6四球を許しながらも強打の西武打線を封じた。エースが後半戦2戦2勝と上昇気流に乗り、チームは引き分けを挟んで2連勝とした。

 5点リードの7回1死。千賀が投じた123球目だった。岸に145キロのカットボールを右前へ運ばれた。初安打。それでも顔色ひとつ変えない。川越に中前打を浴びて一、二塁となったが、外崎を二飛、源田を遊ゴロに斬って、ベンチへ帰る際には「オッケー」と叫んだ。

 「ノーヒットというか、あれだけ四球を出してたら何も思うことはないです。四球が多すぎて(無安打は)分からなかった。勝ててまずはひと安心です」

 7回までに132球を要しながら2安打無失点。今季登板4試合で3勝目を挙げた。6四球と制球に苦しんだが、エースとしての責務を果たした。工藤監督は「ヒットは打たれてないし、つながれてもない。要所でギアを上げていい感じ。良かったが、もう少し四球を少なくしてね」と喜んだ。

 コントロールが不安定だった中、長距離砲2人には仕事をさせなかった。4番・中村を3三振、6番・山川を2三振に抑え、相手打線を分断した。「ゼロで抑えたいという気持ちだけでいった」。最速158キロをマークした直球とフォークを武器に9三振を奪った。

 東京五輪では中継ぎで侍ジャパンの金メダルに貢献したが、18日の楽天戦では先発で6回無失点と好投。後半戦は計13イニングを無失点で自身2連勝だ。前半戦は4月の左足首負傷で棒に振った。その分までチームの勝利だけを見据えて腕を振る。

 どんなに調子が悪くても、マウンドを死守するのがエースの役目だ。「1週間のうちで僕は負けちゃいけないと思っている。僕が投げる時だけは絶対に負けないという気持ちでいけて良かった」と千賀。首位・オリックスとはまだ4ゲーム差あるが、逆転優勝を目指してさらにギアを上げていく。(井上 満夫)

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