借金16でも広島の光だ! 巨人戦初登板の玉村 高い次元での6回3失点 佐々岡監督「成長を感じる」

[ 2021年8月26日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3-5巨人 ( 2021年8月25日    東京D )

<巨・広16>2回無死二、三塁、勝ち越し適時二塁打を放ちベンチに向かって手を挙げる玉村(撮影・会津 智海)
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 広島・玉村昇悟投手(20)が25日、高卒2年目で初めて巨人に挑み、6回113球で3失点の力投を見せた。3回までに5安打を浴びて2度の同点を許した後、4回以降は無安打に封じて勝敗は付かなかった。打席でも2回に一時勝ち越しの2点二塁打を放ち、投打で奮戦。3連敗で今季ワーストタイの借金16を抱えた苦境に希望の光をともした。

 玉村は簡単には崩れない。3回までに75球を要して被安打5、3失点と苦しんだ。一転、4回以降の3イニングを無安打1与四球と修正。高卒2年目ながら立て直す術を知っている。

 「初回に点を取ってもらったのに、自分も点を取られてしまった。前半は少し苦戦してしまいました」

 序盤も内容は悪くなかった。1―0の初回は単打2本と四球で2死満塁。ウィーラーにフルカウントから内角低めに投げ切った直球が惜しくもボール判定となり、同点の押し出し四球を与えた。3―1の3回1死一塁では岡本和に外角低めの直球をうまく右中間に運ばれる適時二塁打とされ、2死二塁でウィーラーが放った中堅後方の飛球は、野間があと一歩届かなかった紙一重の打球だった。

 丸、大城ら左打者は計9打席で無安打3奪三振に抑えた。許した5安打のうち、坂本、岡本和に2本ずつを献上。「2巡目も同じ打者に打たれてしまった。有利なカウントにできたら良かったんですけど…」と振り返るように、主力をいかに封じるかという高い次元ですでに戦っているのだ。これには佐々岡監督からも「ナイス投球だった。1試合ごとに成長を感じる。本当に勝たせてあげたかった」と認められた。

 打席では同点の2回無死二、三塁で直江から右中間への2点二塁打を放った。「(初回の失点が)悔しかった。何とかいい当たりになればと思っていた」。早くも今季4安打目とした打撃成績にも気合が表れている。

 3試合連続で白星から遠ざかるものの、前半戦から4試合連続でクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以下)を達成した。「やっぱり(点の)取られ方が良くないと思うので、これから勝てるようにやっていきたいです」。白星はつかなくても、初対戦の巨人を驚かせるには十分の投球内容だった。(河合 洋介)

 ▼広島・横山投手コーチ(玉村は)粘ってくれた。序盤も制球を乱したわけではなく、際どいところをついての四球だった。自分の投球をしていたし、内容のあるナイス投球だったと思います。

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