近江・多賀監督 執念のサヨナラ勝ちに涙「じゃんけんで勝って後攻を取ったことが大きかった」

[ 2021年8月26日 19:24 ]

第103回全国高校野球選手権 準々決勝   近江7-6神戸国際大付 ( 2021年8月26日    甲子園 )

<近江・神戸国際大付>9回、サヨナラ勝利にベンチを飛び出し歓喜する近江ナイン(撮影・後藤 正志)
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 第103回全国高校野球選手権大会の第13日は26日、甲子園球場で準々決勝が行われ、3大会連続出場の近江(滋賀)が4年ぶり出場の神戸国際大付(兵庫)を9回サヨナラ7-6で下し、準決勝進出を決めた。

 9回表に2死無走者から4点を追い付かれる展開。多賀章仁監督が「同点に追い付かれた時はダメかなと思った」と明かしたように、気持ちを切り替えるのが難しい展開だった。それでも同点で踏ん張ってベンチに戻ってきた選手を、「振り出しだ。ここからだ」と必死に鼓舞した。

 これに応えたのがキャプテンの7番・春山だ。9回裏、1死一塁から右中間に劇的なサヨナラ打。多賀監督は「このチームは春山のチームですから」と目にうっすらと涙を浮かべる。春山は「ベンチのみんな、スタンドのみんなが背中を押してくれて、振り切ることができました。打球が抜けた瞬間、ランナーが還れると確信しました」と会心の一打を振り返った。

 多賀監督は「最後は金足農業戦を思い出しました」と口にする。18年夏、準々決勝の金足農戦。当時は1点のリードを守り切れず、9回に逆転サヨナラ負けを喫していた。しかし、今回は同点で耐えて逆にサヨナラ勝ち。「先攻後攻っていうのが終盤の戦いになると大きいので、じゃんけんで勝って後攻を取ってくれたことが大きかったと思います」と口にして、試合前のじゃんけんを勝因の一つに挙げた。

 準優勝した01年以来、20年ぶりの4強進出。28日の準決勝では智弁和歌山と激突する。春山は「相手がどこでも、自分たちの野球を挑戦者のつもりでやります」と力強い。サヨナラ勝ちの勢いに乗って、優勝候補に堂々とぶつかっていく。

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