マウンドに立てず、天理・達の春が終わった 左脇腹痛め登板回避「監督と相談して決めた」

[ 2021年4月1日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第10日第1試合 準決勝   天理0ー2東海大相模 ( 2021年3月31日    甲子園 )

<天理・東海大相模>出番なく敗れた天理・達(右から4人目) (撮影・成瀬 徹)  
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 マウンドに上がることなく敗戦を見届けた。準々決勝まで3試合459球を投げ、この日の登板を回避した天理のエース達孝太は試合後、29日の準々決勝で左脇腹を痛めたことを明かした。

 「メジャーリーガーという目標がある。この試合だけを考え投げることは全然できたんですけど、今故障しても意味がない。監督と相談して決めました」

 ブルペンに行ったのは初回と7回だけで捕手を座らせることもなかった。30日夜に決断したという中村良二監督は「脇腹だし、怖いので(登板回避を)決めた。終盤での起用も100%考えていなかった」と説明した。

 3試合21得点で援護が期待された打線も石田の前に3安打と沈黙し得点圏に走者を進めたのは6回の一度だけ。準々決勝まで6安打5打点だった4番の瀬も2三振を含む3打数無安打。「球速以上の速さを感じた。気持ちをぶつけてくる投手だった」と悔し涙した。

 達は「課題は安定性。夏までに毎試合いい投球ができるように」と雪辱を期した。集大成の夏、そして自身の壮大な目標へ、意義ある敗戦にすることが求められる。 (北野 将市)

   《先発・仲川8回1失点奮闘》達に代わり今大会初先発した天理の左腕・仲川一平は敗戦投手になったものの8回1失点の好投で起用に応えた。「初回は球が浮いたところを打たれたが、その後は低めに集められた。自分の投球はできた。達はチームの中心で絶対的エースだけど、ここから達と争える投手になりたい」。中村良二監督も「大満足の選抜」とチームの成長に手応えを感じていた。

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