ヤクルト・青木、内川の自宅隔離 コロナ下2季目…他球団も、誰にも、対岸の火事にできない

[ 2021年4月1日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5ー3DeNA ( 2021年3月31日    横浜 )

ヤクルトの青木宣親
Photo By スポニチ

 ヤクルトは31日、西田明央捕手(28)が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。保健所により濃厚接触者と特定された青木宣親外野手(39)、内川聖一内野手(38)は4月13日までの自宅隔離が決まった。球団に濃厚接触の可能性があると判断された5人を含む計6人の出場選手登録は「特例2021」の対象選手として抹消。同日のDeNA戦は村上の2ランなどで勝利したが、プロ野球は今年もコロナ下での戦いを強いられる。

 【記者の目】恐れていた事態が開幕早々に起きた。コロナ下での2シーズン目を迎えたが、ウイルスとの「共生」は避けられそうもない。

 公表された情報の限りでは、ヤクルトの感染対策に大きな落ち度は見当たらない。1カ所に選手、スタッフらが期間限定で集中し、外出自粛で検査を徹底した「バブル方式」のキャンプとは異なり、シーズンが始まれば「日常」の中での運営になる。3月に入りオリックスでも選手の感染があった。ヤクルトの選手への感染も、日常のチーム活動の中で起きた可能性がある。

 ペナントレースが始まれば公共交通機関での移動が続く。疲労で選手の免疫も落ちる。日常の中に潜んでいるのが、このウイルスの厄介な点なのだ。専門家チームも「新型コロナにゼロリスクはない」と繰り返してきた。いつ誰が感染してもおかしくはなく、だからこそ有事の際もリーグの歩みが止まることのないように、特例2021や感染予防ガイドライン、感染者が出た際の試合挙行態勢などを練り上げてきた。

 感染者が1人出れば濃厚接触者も隔離され、今後も同様の事態は全12球団で起こる可能性がある。そのリスクを承知した上で可能な限り感染対策を徹底していくしか道はない。少なくともワクチン接種が進むまでは、今回のような事例も「日常」の一つ。他球団も、誰にも、対岸の火事とすることなどできない。(NPB担当・後藤 茂樹)

続きを表示

この記事のフォト

2021年4月1日のニュース