阪神打線の分断を招くコントラスト 2番糸原の打率・476に対し、1番近本は・045 

[ 2021年4月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー4広島 ( 2021年3月31日    マツダ )

<広・神> 8回無死、阪神・近本は見逃し三振に倒れる(撮影・大森 寛明)
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 再加速にはリードオフマンの目覚めが不可欠だ。阪神・近本が4打数無安打に終わり、17打席連続音なし。2番の糸原が好調だけに、開幕から22打数1安打、打率・045と低迷する1番の復調が待たれる状況となった。

 初回先頭での一ゴロ以降、投ゴロ、一ゴロ、見逃し三振と本来の思い切りのいい打撃が全くできていない。北川打撃コーチは「状態もイマイチだけど、言っててもしょうがない。何とか打破してリードオフマンとして引っ張ってくれるのを待つだけですね」と祈るように話した。

 昨季も開幕から1カ月以上、打率1割台に低迷。「開幕が全てではないですが、いいスタートを切ることができれば流れにも乗ると思う」とスロースターター返上を誓って臨んだが、ここまで苦しんでいる。

 一方で糸原は絶好調だ。初回は中前打、0―1の4回先頭では逆転劇の口火となる左前打。8回にも左中間二塁打し、早くも今季2度目の猛打賞だ。開幕から5戦連続安打で打率・476まで引き上げた。

 「長いシーズンなんで、自分が調子が悪くなったら近本が助けてくれると思う。今は近本を助けるという意味でも僕が仕事をして。年間、波があると思うんで、そういうふうに1、2番としてやっていけたら」

 佐藤輝の加入で3番以降の破壊力は増し、「チカ・イト」の出塁がより重要となった。矢野監督も「やっぱりチカがね、上がってくるとウチの攻撃というのができるけど。我慢やね」と目覚めを待つ。昨季も最終的には打率・293。確実に数字を残せる打者だけに、1日でも早くスイッチが入ってほしい。(山添 晴治)

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2021年4月1日のニュース