守備でインパクトを残した明豊の阿南心雄 「センスがないので…」特訓の成果、大舞台で発揮

[ 2021年4月1日 19:31 ]

第93回選抜高校野球大会最終日 決勝   明豊2―3東海大相模 ( 2021年4月1日    甲子園 )

準々決勝の智弁学園戦の6回2死一、三塁、山下の打球をフェンスに激突しがなら好捕する明豊・阿南(撮影・北條 貴史)
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 惜しくも準優勝に終わった明豊の左翼の阿南心雄(しゆう)外野手は守備でインパクトのあるプレーを残した。突出すべきは準々決勝の智弁学園戦。2点を返された6回2死一、三塁のピンチ。頭上を長打性の打球が襲った。最後はフェンスに激突しながらもボールは放さない。しばらく起き上がれなかったが、ゆっくりグラブを掲げアウトが宣告されると、敵味方関係なく甲子園から拍手を浴びた。

 もともとは遊撃だったが、「守備が下手で外野に回された」と新チーム発足直後に外野にコンバート。「センスがないので。ボールに食らいつくこと」を意識している。練習後に木原裕飛コーチにノックをお願いして、ボールに食らいつく日々を過ごしてきた成果が大舞台で生きた。

 初戦の東播磨戦では無安打だったが、2回戦の市和歌山戦では2安打。準々決勝の智弁和歌山戦では1安打。準決勝では2安打。決勝では4回に一時は勝ち越しとなる左犠飛を放つなど1安打。「ここぞという場面での1本。1球に対する気持ちを、もっと磨いて夏に絶対やり返しに(甲子園に)来たい」と話した。

 ちなみに、試合前のアップでは必ず約10秒にわたって逆立ちをするのがルーティーン。「けっこう血がのぼって、体が軽くなります」と攻守で躍動する秘訣だと明かした。

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