日本ハム・中田 「父の日」に“レベチ”1号、2戦連続V打!栗山監督「今日は全て翔」

[ 2020年6月22日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム12-2西武 ( 2020年6月21日    メットライフD )

<西・日>2回無死、今季1号を放ちナインの祝福を受ける日本ハム・中田(撮影・吉田 剛)
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 「父の日」に躍動した!日本ハムの中田翔内野手(31)が21日、西武戦の2回に今季チーム第1号の決勝ソロ。主砲の一発が号砲となり、前日までの2試合で計7安打2得点だった打線は15安打12得点で大勝した。昨年8月に第3子の長男・力翔(りきと)くんが誕生した3児のパパが2試合連続で決勝打を放ち、リーグ2連覇中の王者から開幕カード勝ち越しを決めた。

 無観客のため、スタンドに家族の姿はない。それでも中田は札幌市内の自宅でテレビ観戦する7歳の長女、4歳の次女、そして昨年8月に誕生したばかりの長男に格好いいパパの勇姿を見せつけた。

 「毎年、開幕も(球場に)来てくれている中、子供たちも寂しがっていたけど、テレビ越しに応援してくれていたと思う。ホッとしています」

 苦手の下手投げ、まして初対戦の与座をファーストスイングで仕留めた。3球じっくり球筋を確かめ、2ボール1ストライクからの4球目。「(下手投げは)ボールの出どころがガラッと変わるので見づらさがあった。だからこそ引きつけて打とうと、いつもと感覚を変えて打席に立った」と手元まで呼び込む意識を高め、真ん中に入った直球を豪快に振り抜いた。「少しこすった」が、小笠原ヘッドコーチ兼打撃コーチの指導もあって「レベチ(レベルが違うの意)」な今季の打球は右中間席まで達した。

 コロナ禍で札幌市内で自主練習を行っていた期間は毎日子供の面倒を見た。それが本格的な練習が再開し、練習試合で関東を転々とする日々が始まったため約1カ月も会えていない。「もちろん寂しいけど本来はこれが普通」。今も自粛生活が続くホテルの自室では子供たちとのテレビ電話が癒やしの時間。長期遠征が終われば毎年の父の日の恒例でもある子供たちからの手紙も受け取れるはずだ。

 昨季は中田も打率・242、24本塁打に低迷し、チームも5位。強打の西武のお株を奪う大勝劇に栗山監督は「今日は全て翔」と賛辞を惜しまなかった。

 23日からの楽天戦を皮切りに5週連続で同一カード6連戦となる。中田は「初めての経験でどうなるか分からないけど、大事に点を取りにいく試合を重ねたい」と力を込める。異例のシーズンでもファンのため、愛する家族のために戦う。(東尾 洋樹)

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