「ティモンディ」高岸 高校時代に対戦、日本ハム・西川の進化に驚き

[ 2020年6月22日 05:45 ]

パ・リーグ   日本ハム12-2西武 ( 2020年6月21日    メットライフD )

西川の打席の映像を前に笑顔を見せるディモンティ・高岸(撮影・篠原岳夫)
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 【リモート応援観戦記】済美高校野球部出身の人気お笑い芸人「ティモンディ」の高岸宏行(27)が、西武―日本ハム戦(メットライフドーム)をリモート観戦。最速150キロを誇る芸能界屈指の剛腕は、高校時代に対戦経験のある日本ハム・西川遥輝外野手(28)の腰の回転に注目し、本紙に観戦記を寄せた。

 大好きな野球が開幕しました。僕は、高校時代に対戦したことがある日本ハムの西川選手に注目していました。その3打席目。ライト線に鋭い二塁打を打ちましたね。まさに対戦していたときのイメージ。高校時代の「ファラ!」に力強さが増した分、濁点が加わって「ブァラ!」という腰の回転音がこっちまで聞こえてくるような、竜巻が起きるのではないかと思いました。

 3年春に西川選手がいた智弁和歌山と練習試合をしました。僕は先発ピッチャーで、西川選手は3番打者。1打席目のピッチャー強襲内野安打での風のような足の速さにも驚きましたが、もっと驚いたのは2打席目。インコースを攻めたら右肩付近にいってしまって。「当たる」と思ったら、その瞬間「ファラ!」って腰で回転して、ライトスタンドに運ばれました。こういう選手がプロに行くんだなって痛感しました。

 お客さんがいないことで普段は聞こえない打球音や捕球音が聞ける楽しみもありますが、僕はベンチの盛り上がりを凄く感じています。ボールが今どこにあるとか、次はスライダー来るぞとか。野球はマウンドにいるピッチャーと打席に立つバッターだけじゃなく、みんなで声を出し合って戦うスポーツなんです。ぜひ、全員で試合をやっているんだというのを感じ取っていただければと思いますね。

 大学時代に肘をケガして、野球は引退しました。リハビリ中に裏方に回り、感じたのが応援の力。応援があってこそ人は頑張れる。だから今度は応援する側に回ろうと思ったんです。そんなときに東日本大震災が起きて、みんなを勇気づけているサンドウィッチマンさんを見ました。それで相方に連絡して芸人を目指しました。

 しばらくは無観客の試合が続くと思いますが、野球から勇気をもらう人はたくさんいます、僕も笑いを通して元気を届けられるように頑張ります。「やれば、できる!」=終わり=

 ≪西川、鋭くマルチ≫高岸が熱視線を注いだ日本ハムの西川は、この日も指定席の1番で出場して2安打に2四球を選ぶなどリードオフマンとして機能。鋭い「腰の回転」も健在だ。20日の開幕第2戦では4回に右前打でプロ通算1000安打を達成。当面は無観客でもありヒーローインタビューでは「次の何かの記録の時にはお客さんと一緒に喜べたら」と語っていた。

 ◆高岸 宏行(たかぎし・ひろゆき)1992年(平4)10月8日生まれ、愛媛県出身の27歳。小中と野球を続け、地元の強豪・済美高に進学。甲子園出場こそないが、3年時には最速145キロを記録するプロ注目の投手だった。東洋大野球部に進むも、3年時に肘の故障で野球の道を断念。15年に高校時代の同級生・前田と「ティモンディ」を結成した。最速は150キロ。グレープカンパニー所属。

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