田淵幸一氏 「0→100→0」理想のスイング覚えた岡本 理想の打撃フォーム

[ 2020年6月22日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人7―1阪神 ( 2020年6月21日    東京D )

<巨・神>4回、逆転2点本塁打を放つ岡本(撮影・木村 揚輔)
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 【田淵幸一 視点】0から100、そして再び0へ。巨人・岡本は力を入れずとも打球を飛ばせるスイングを覚えたようだ。トップの位置から始動するまでは0の力で、インパクトの瞬間に100の力を解き放つ。フォローは再び0に。私も現役時代から理想としていた打撃フォームだ。

 どっしりとした下半身の重量感と対照的に、上半身は力みがなく柔らかい。この日は外角高めの直球を右中間に運んだが、岡本の脳裏に無理に引っ張ろうという意識はない。ボールの来たところに素直にバットをぶつけているし、力を入れて強引に引っ張らなくても当たればスタンドインすることを理解している。だから広角に打てる。技術面や体格面の成長だけでなく、この意識の変化が大きい。

 広角に打てるということは、ボールをきっちり呼び込んでいるということ。これなら変化球にも対応できる。昨季は打率.265に終わったが、今季は3割超も十分に狙える。現時点で日本代表の4番といえば広島・鈴木誠かもしれないが、その背中を追う1番手は岡本だ。

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2020年6月22日のニュース