龍谷大平安 延長戦制す 京都勢春夏200勝

[ 2019年3月26日 05:30 ]

第91回選抜高校野球大会第3日 1回戦   龍谷大平安2-0津田学園 ( 2019年3月25日    甲子園 )

11回1死一、二塁、勝ち越しの適時二塁打を放ち、ガッツポーズで雄叫びを上げる龍谷大平安・奥村(撮影・北條 貴史) 
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 選抜甲子園は1回戦3試合が行われ、龍谷大平安(京都)が延長11回で津田学園(三重)を下し、京都勢の甲子園通算200勝を記録した。0―0の11回に奥村真大内野手(2年)が決勝二塁打を放ち、先発の野沢秀伍投手(3年)が4安打完封。2度目の優勝を狙う名門が最高のスタートを切った。

 奥村はネクストサークルで笑顔を浮かべていた。延長11回1死二塁。前を打つ4番・水谷が敬遠気味に歩かされるのを見ながら気持ちを整理した。

 「悔しいというより、逆にうれしかった。自分と勝負してくれて、ありがとうと」

 フルカウントからの8球目。内角直球を叩いた打球は左翼ポール際に落ち、ワンバウンドでフェンスへ。長い均衡を破った決勝の先制二塁打に「ホームランを打つ気持ちで打席に入った」と声を弾ませた。

 過去に例を見ない偉業まで、あと数メートルだった。父・伸一さん(現甲西高監督)は甲西時代の86年夏に、兄・展征(現ヤクルト)も日大山形時代の13年夏に本塁打を記録。「親子&兄弟アーチ」は次戦以降に持ち越し、「入らなくて良かった。入れるなら左中間、右中間にカッコ良く」と笑った。勝利のあいさつへ走ったアルプス席に開幕前の多忙の中で駆けつけた兄のガッツポーズを見つけ、「それが一番うれしかった」と目尻を下げた。

 元ラグビー日本代表・五郎丸歩に影響を受け、昨年夏からルーティンを取り入れた。毎朝食後にトイレの個室に座り、今日すべきことをまとめる。用を足しても足さなくても、水を流して心のスイッチを入れる。“大声”も一連の流れだ。決勝打直前の7球目を見逃した後、今年1月にカテーテル手術を受けた心臓のある左胸を強く3回叩き、叫んだ。「負けたくない気持ちを高ぶらせるんです」。球審から注意を受けるほどの気合だった。

 所用で来場できなかった父は次戦に来場予定。「“まだ1本だろ?”と言われます。次はしっかり活躍している姿を見せたい」。京都勢通算200勝のうち半数以上の102勝を占める名門で奥村がさらに飛躍する。(桜井 克也)

 ≪野沢「完投指令」に11回完封≫11回完封の龍谷大平安・野沢は「エース対決なので負けられないと思った」と胸を張った。最速134キロでもカーブ、スライダー、チェンジアップで緩急を付け、15年1回戦(対龍谷大平安)で浦和学院・江口が記録(11回で2―0)して以来の延長戦完封。「今日も力が入らず、直球が走らなかった」。数日前に患った胃腸炎による体調不良をおして淡々と腕を振り、わずか4安打に封じた。

 原田英彦監督(58)から試合前に完投指令を受け、忠実に実行。「おまえ、マジで完投したな」と最大限の賛辞を送られた。特徴的な下がり眉などから親しみを込め、愛称は「おじいちゃん」。名付けた原田監督は「無表情で、もっとカッコいい顔で投げられないのかね」と満面の笑みだった。

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