新井さん 意地見せたった弾 空砲も15試合ぶり2号

[ 2018年6月13日 05:30 ]

交流戦   広島1―4オリックス ( 2018年6月12日    京セラD )

<オ・広>5回2死、新井は右越えソロを放つ(撮影・井垣 忠夫)
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 広島・新井貴浩内野手(41)が12日のオリックス戦で意地のアーチをかけた。3点を追う5回に右翼ポール際へ15試合ぶりの2号ソロ。先発のアルバースら3投手に今季最少タイの2安打に抑えられ、この1点だけに終わった。今季初登板で6回4失点の福井優也投手(30)に黒星が付き、15年に始まった同カードの連勝は9で止まった。

 敵地の左翼を真っ赤に染めた赤ヘル党が、この試合で初めて沸いた。左腕・アルバースに5回2死までパーフェクトに抑えられ、打席には「6番・一塁」で3試合ぶりにスタメン出場した新井。それは、沈黙を破る一発に起きた歓声の波だ。

 「バッティングカウントだったけど、強引にならないように注意した。手応えはよかった。点につながる本塁打になってよかった」

 カウント3―1からの5球目。134キロの内角直球を鋭い回転で振り抜くと、放物線を描いた打球は右翼ポール際に吸い込まれた。チーム初安打となった今季2号。5月23日の巨人戦以来、15試合ぶりのアーチだった。

 「数字が示すように好投手。球持ちがいいので、なかなかタイミングが合わせづらい。捉えたと思っても、差し込まれていた」

 新井の1打席目がそんな打球だった。136キロの真ん中低めツーシームをうまく捉えたかに見えたが、ひと伸びを欠いて中堅への大飛球に終わった。敵の助っ人左腕にやすやすと献上したリーグ単独トップの8勝目。迎打撃コーチはさすがに渋い表情だ。

 「いつも通り早いカウントの直球を狙わせたけど、(バットを)振りに行けていない選手が多かった。横から見る限り、投げミスも結構あったけど、それを振れなかった」

 6回1死から田中がチーム2本目の安打となる左前二塁打を放ったものの、後続が凡退。今季交流戦で最短のわずか2時間27分で試合が終わり、緒方監督も「打線は最後までタイミングを合わせられなかったね」と脱帽するしかなかった。

 「(交流戦は)対戦していない投手、対戦が少ない投手が多いので、受け身にならないように意識している。明日に向けて、またしっかり準備したい」

 6勝6敗の五分に戻った交流戦。チーム最年長の41歳が示した手本通り積極的に振っていくことで残り6試合に勝利したい。(江尾 卓也)

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2018年6月13日のニュース