【侍ジャパン・ライブ解説】牧田和久氏 戸郷、理想的だった5回の投球 フォーク武器に第2先発の役割全う

[ 2023年3月9日 22:13 ]

WBC1次ラウンドB組   日本-中国 ( 2023年3月9日    東京D )

<日本・中国>7回を抑えた戸郷は雄たけびを上げる (撮影・西川祐介)
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 WBCの1次ラウンドB組が始まり、侍ジャパンは中国と対戦。ウェブサイト「スポニチアネックス」では「侍ジャパン・ライブ解説」と題し、リアルタイムで解説します。中国戦は西武や楽天などで活躍し、WBCでは13、17年大会で守護神を務めたサブマリン・牧田和久氏(38)が先発した大谷翔平投手の投球などを徹底分析します。

 尻上がりに直球の精度を上げていった大谷投手の投球は、次回登板につながる素晴らしい内容だった。球数制限のある国際大会では「第2先発」の投手の役割は非常に大きい。2番手の戸郷投手が3回1失点と好投したことは、今後の戦いを見据えた上で侍ジャパンにとって非常にポジティブな要素だった。

 短期決戦でリリーフが特に意識するべきなのは、いかに球数を少なくできるか。無駄球はいらないし、理想は3球三振。先に追い込んでフォークを振らせる。5回はまさに理想的だった。6回に2死走者なしから左越えソロを浴びた場面は、初球から2球続けてボールだった。2―2になって内角の甘い直球を打たれたが、あの場面はフォークで良かったのでは。不用意とは言わないが、先に追い込んで早めに勝負を仕掛けることが重要であることを象徴していた。

 理想を言えば50球以内で抑えたかったが、直球もフォークも素晴らしかった。フォークが有効なのは万国共通。縦の変化を武器にする戸郷投手の存在はこの先も大きな武器になってくるはずだ。

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