大谷 憧れのWBC初出場 中国戦へ万全!「フィジカルは今までで一番良い」

[ 2023年3月9日 05:05 ]

WBC1次ラウンドB組   日本-中国 ( 2023年3月9日    東京D )

壁当てで調整する大谷(撮影・沢田 明徳)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は8日、台湾・台中で開幕した。9日に中国と初戦を行う侍ジャパンはこの日、東京ドームで前日練習を実施。大谷翔平投手(28)が先発投手兼DHとして投打の二刀流で出陣する。少年時代から憧れていた夢舞台で、世界一を懸けてプレーするのは初めて。球界の常識を覆してきた右腕は、規格外の自らのために設けられた「大谷ルール」の下、世界最高峰のマウンドへ上がり、打席に立つ。

 無数のシャッター音が響いた。WBC開幕前日練習。大谷は中堅フェンスに向かって、ルーティンの「壁当て」を繰り返した。その後、大好きなアニメ「SLAM DUNK」のオープニング曲「君が好きだと叫びたい」が流れる中、ベンチ裏に下がった。

 「初戦なのでチームの勢いとしても、初回の入りからしっかり集中して入りたい」

 9日の開幕・中国戦に投打同時出場で、初めてWBCの舞台に立つ。国際大会でのリアル二刀流出場も初めて。14年日米野球と15年プレミア12は投手限定、16年強化試合は野手限定での出場だった。侍ジャパンでの登板は、15年11月19日のプレミア12の準決勝・韓国戦以来、2667日ぶり。舞台は同じ東京ドームだ。

 小学2年だった02年に野球を始め、06、09年の連覇はテレビの前で見届けた。初選出された17年大会は右足首痛で出場を断念し、日本代表も準決勝で敗れた。「WBCは初めてなので、緊張するとは思うけど、いつも通りの自分らしいプレーをしたい」。憧れでもあり、6年前の悔しさを晴らす舞台でもある。

 強化試合2試合で4打数3安打、2本塁打、6打点と絶好調。投手としては2回1/3を無失点だった2月28日(日本時間3月1日)のアスレチックス戦から万全の「中7日」で本番を迎え「フィジカルは今までで一番良い。現時点では申し分ない」と言い切った。

 「ずっとお世話になった監督と、こういう舞台でできることが特別なこと。一緒に優勝できればこれ以上ない」。日本ハム時代の恩師で二刀流の生みの親でもある栗山監督と挑む初のWBC。さあ、伝説の幕が開ける。(柳原 直之)

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2023年3月9日のニュース