【玉ノ井親方 視点】貴景勝、武器の押し相撲を貫けば賜杯届く

[ 2019年9月20日 08:30 ]

大相撲秋場所12日目 ( 2019年9月19日    両国国技館 )

十八番をさく裂させ突き落としで妙義龍(左)を下す貴景勝(撮影・郡司 修)
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 大関復帰を懸けた一番。貴景勝は落ち着いて土俵に上がっていた。立ち合いで当たって、左からいなすような形であっさり突き落としを決めた。自分の相撲を取り切れば勝てるという自信があったと思うので、自然体で取っている印象だった。

 休場明けの場所はなかなか足が地につかず、体がフワフワしているような状態になる。貴景勝も途中まではそんな感じだったはずだ。だが、8日目の御嶽海戦で一気に押し切って勝った。あれでいける、と自信をつかんだのではないか。そこから心技体が完全にそろった感じになった。

 もともと精神的に強いタイプ。重圧のかかる場所で結果を出したことで、さらにたくましくなったのは間違いない。残り3日、自分の武器の押し相撲に徹して思い切り取れば、賜杯にも手が届く。そうすればもっと上の地位を狙っていけるだけのモノも自然と出てくる。(元大関・栃東)

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2019年9月20日のニュース