葛西総合V逸も今季6度目表彰台 右膝痛「我慢」し3位

[ 2014年3月9日 05:30 ]

3位に入り、表彰式で笑顔を見せる葛西紀明(右)。左は2位のアンドレアス・コフラー。中央は優勝したアンデシュ・バルダル

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人第25戦

(3月7日 ノルウェー・トロンヘイム)
 7日に個人第25戦(HS140メートル、K点124メートル)が行われ、?西紀明(41=土屋ホーム)が135・5メートル、132メートルの合計261・4点で今季6度目、通算50度目の表彰台となる3位に入った。個人総合4位の葛西は、首位のカミル・ストッホ(ポーランド)との差が残り3戦で333点(優勝100点)となり、日本男子初の総合優勝は消えた。清水礼留飛(20=雪印メグミルク)が自己最高の5位となった。

 今季6度目の表彰台で、出場19戦連続のトップ10入り。葛西の安定感は風が荒れた条件でも変わらなかった。五輪後に右膝を痛めていただけに「悪いことばかりではなく、いいこともあると我慢していた」と胸を張り、世界のトップで戦う自負と風格を漂わせた。

 体は満身創いでも「試合になると全力で勝手に動く。(自分に)いい条件であれば表彰台にいける確信はあった」という。「2回とも飛び出しで力を伝えられている」と納得の内容だった。日本男子初の個人総合制覇は消えたものの、ストッホら総合トップ3が失速する中で地力を見せた。

 予選免除を生かし、最近は試合直前の試技のみを飛んで1回目に臨む。休むことで集中できるといい「1回飛べば大丈夫という自信が確立されてきた。頭がずっと新鮮なままで飛べるから安定している」と調整法にも手応えを感じている。

 次の目標にHS200メートル以上の世界フライング選手権(13~16日、チェコ・ハラホフ)を挙げた。大きな台が得意な大ベテランは「たぶん優勝すると思う」と自信に満ちた口調で言った。

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2014年3月9日のニュース