こだわり旬の旅

【福井】福井の魅力ぎゅっと!北陸新幹線延伸で「はぴバス」出発 大迫力の恐竜博物館、越前大仏を巡る

[ 2024年3月2日 17:00 ]

関係者に見送られ、駅ののロータリーを出発するはぴバス(京福バス提供)
Photo By 提供写真

 能登半島地震から約2カ月。被災地は復興へ向け動き出した。中でも被害の少ない福井県は、16日に北陸新幹線が敦賀まで延伸開業することなどもあり、元気いっぱい。県内のバス事業者による定期観光「はぴバス」は同日から運行開始の予定で、先頃、試乗会を実施。同県が幸福度全国No.・1(日本総合研究所調べ)ということで命名されたバスに、幸せ気分で乗り込んだ。

 京福バスなどバス事業者5社とバス協会コンソーシアムによって運行される「はぴバス」。午前9時、間もなく北陸新幹線が通る福井駅で乗ったのは、半日で名所を巡る2つのツアーのうちの勝山市を巡るAコース。バスガイドは昨年10月にデビューしたばかりという水野由佳里さんで、「福井のいい所を一生懸命案内させていただきます」と虎の巻を手に案内する初々しさに心が和む。

 最初に訪ねたのは、昨年7月にリニューアルオープンした「福井県立恐竜博物館」。2億3000万~6600万年前の恐竜時代を再現した世界三大恐竜博物館の1つで、従来の卵形ドーム「シルバーエッグ」の隣に、約3分の1の大きさのドーム「小タマゴ」が誕生。内部で直結しており、新館では、1~3階の吹き抜けに立つ高さ13メートルの「恐竜の塔」と、2階まで吹き抜けの特別展示室の「3面ダイノシアター」が迫力たっぷり。片や同県で化石が見つかったフクイラプトルやフクイサウルスなど恐竜5体と鳥1羽が実物大であしらわれ、一方は高さ9メートル、横16メートルの画面3面にCG映像が映し出され、実物大の恐竜が動き回る。

 本館もリニューアルされ、動くティラノサウルスを中心に、恐竜骨格が50体(10体が実物)に増加。さらに、ギネスブックに登録された草食恐竜ブラキロフォサウルスの実物ミイラ化石を日本初公開。登録は皮膚や筋肉の痕跡が残るなど保存状態が良いためで、恐竜がより身近に感じられた。

 恐竜の世界に浸った後は御仏の世界へ。1987年(昭和62)5月28日、地元の実業家、多田清氏が成功を収めた恩に報いるため財を投げ打って建立した「大師山清大寺」で、その規模が尋常ではない。敷地が約22ヘクタール、東京ドーム4・7個分もの広さなら、大仏殿は間口58メートル、奥行き48メートル、高さ52メートルと奈良の東大寺大仏殿より大きく、安置された越前大仏は座像の高さ17メートルと奈良大仏を上回る日本一の大きさ。さらに五重塔も相輪までの高さ75メートルと、これまた日本一の高さというのだ。

 それだけではない。大仏の後ろ、左右の壁の棚には高さ約1メートルの小仏が1281体安置され圧巻。大仏と一体となった景観は荘厳かつ壮大で、圧倒されるばかりだった。

 ツアーは午後1時過ぎ、福井駅に戻って終了。降りる直前、「自宅に戻られたら福井は元気だとお伝え下さい」と水野さん。旅行支援の北陸応援割も16日にスタート。“幸せ”に向かってはぴバスは発車オーライ!だ。

 ▽行かれる方へ はぴバスは11月30日までの土日祝日運行で、永平寺などを回るBコース(Aとも入館・拝観料込みで税込み5500円)、ふくいの幸食べ比べ(JR芦原温泉駅発着で昼食付き同1万2900円)も。問い合わせはコンソーシアム事務所=(電)0776(54)3733。個別の入場料は恐竜博物館1000円、清大寺500円。

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