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セレッソ大阪 サクラ咲ケ

C大阪「なぜそこに進藤」発動だ かつて日本代表にも選ばれた、意外性の男がFC東京撃破導く

[ 2023年7月29日 05:30 ]

C大阪・進藤亮佑
Photo By スポニチ

 明治安田生命J1リーグが3週間のブレークに入る前、最後の試合となった16日の浦和戦(ヨドコウ)を2―0で快勝した5位のC大阪は来月6日、ホームにFC東京を迎える。開幕前まで最近7戦で5敗2分けと相性は良くなかった。今季は4月15日にアウェーで競り勝つなどカップ戦を含め2勝1分けと圧倒。上位進出へ、覚醒した“守備の要”DF進藤亮佑(27)を中心に勝利にまい進する(順位、数字は29日現在)。

 雌伏の時を経て、桜色のユニホームでも、その才能が再び輝きを取り戻した。負傷したDFマテイ・ヨニッチに代わり、進藤は5月14日の第13節・京都戦(サンガS)から先発を勝ち取り、リーグ戦9試合連続でフル出場を継続中。ヨニッチが復帰しても右センターバックを譲らず、レギュラーの座を不動のものにしつつある。

 「去年まで難しい状況ばかりだったので、幸せをかみしめている。サッカー選手である以上、毎週試合に出続けたいので、継続していかないといけない」

 古巣の札幌では18、19年に不動の主力として活躍。高い守備力に加え、流れの中で最前線に現れてゴールを決める意外性から「なぜそこに進藤」と恐れられた。19年には日本代表にも選ばれた実力の持ち主だが、21年のC大阪移籍後はケガとの闘いだった。1年目のキャンプに右足のケガで合流できず、いきなりつまずいた。昨夏まで1年以上も痛みが続き、コンディション調整に苦労。そのままキャリア低迷しかねない危機を救ったのは、小菊昭雄監督(48)の何気ない一言だった。

 21年4月、守備陣はダンクレーとチアゴが重用されていた。アピールの場を失っていた進藤は、当時コーチだった小菊氏から練習後に呼び止められ「最終的には実力のあるヤツが勝つから」と背中を押す言葉をもらった。「小菊さんは僕の心に、のしかかると思ってなかったかもしれないですけど、僕にとっては救いになった」。状態が上がらなくても、出番が少なくても、自らの経験と実力を信じた先に、道は開けた。

 3年目にして移籍後初の凱旋となった6月24日の札幌戦(札幌ド)では4―1の大勝に貢献。同30日の福岡戦(ヨドコウ)では本職ではない右サイドバックとして出場し、チーム最多4本のシュートを放つなど、もはや攻守両面で欠かせない存在だ。3週間のブレーク明けの大事な一戦で、持ち前の堅守に加え「なぜそこに進藤」の発動を期待せずにはいられない。

 ◇進藤 亮佑(しんどう・りょうすけ)1996年(平8)6月7日生まれ、北海道札幌市出身の27歳。5歳からサッカーを始め、南郷小3年からSSS札幌サッカースクールに入団し、白石中ではSSSジュニアユースに所属。札幌白石高時代はコンサドーレ札幌U―18でプレーし、14年10月にトップチーム昇格。21年にC大阪へ移籍。J1リーグ通算128試合出場14得点。1メートル83、74キロ。利き足は右。

《夏男セアラ、3戦連発狙う》
 過去2年在籍した横浜で挙げた21得点中、7、8月だけで12得点を挙げた“夏男”FWセアラが全開だ。8日の鳥栖戦に続き、16日の浦和戦でも先制ゴールを決めた。鳥栖には終盤に逆転されたものの、主導権を握れば勝利に近づける。「夏に強い男、と言われるのはうれしいね。今の状態が続いていけば、必ずチームの勝利に貢献できる」とうなずく。あと1ゴールで今季2桁10得点。3試合連発で大台に乗せる。

《クレヨンしんちゃんも来場するゾ》
 クレヨンしんちゃんが、8月4日から「あべのアポロシネマ(大阪市阿倍野区)」ほか全国の映画館で上映される新作映画「しん次元!クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~」の公開を記念し、FC東京戦当日のヨドコウ桜スタジアムに来場する。試合前には事前抽選による写真撮影会が実施される。また、オープニングトーク・ハーフタイムイベントへの参加が予定されており、親子そろって楽しむことができる。さらに勝利時にはクレヨンしんちゃんが、さくら満開ダンスを披露するため、来場してくれる子供たちのためにも絶対負けられない。

《先着1万人にオリジナルタオルマフラー》
 「ダイヘンサポーティングマッチ」として行われるFC東京戦当日は、各入場ゲート(ビジターサポーター自由席は除く)にて先着1万人に「ダイヘンオリジナルタオルマフラー」がプレゼントされる。C大阪のチームエンブレムとダイヘンの企業ロゴがあしらわれたデザイン。チームカラーのピンクにダイヘンのコーポレートカラーである涼しげな水色が映えるタオルは、暑い時期の観戦には欠かせないグッズだ。

《「2023リミテッドユニフォーム」初戦》
 FC東京戦は「2023リミテッドユニフォーム」を着用して臨む初戦。今シーズンは、桜の幾何学模様をボディーとなるセレッソネイビーのベースデザインに採用。太く力強いセレッソピンクのグラデーションが織りなす2本の「BLOOMING STRIPE」は、「桜の戦士」の誇りを胸に、勇猛果敢に戦う選手・サポーターがともに頂点へとまい進し咲き誇るさまを表現している。リミテッドユニフォームが見られるのは今節を含む3試合限定。ぜひスタジアムに足を運んでみてほしい。

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