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“どこでも奥埜”が夏に躍動「勝利をつかめるようにやっていきたい」7・2川崎F戦

[ 2022年6月30日 05:30 ]

C大阪躍進のカギを握る奥埜

 C大阪は7月2日、ヨドコウ桜スタジアムで昨季のリーグ覇者・川崎Fと激突する。ルヴァン杯で8強入りし、天皇杯でも順調に4回戦進出。リーグ戦でも上位をうかがう中、さらなる進撃のキーマンはMF奥埜博亮(32)だ。ピッチを所狭しと走り回る攻守に欠かせない男が、勝負の7月に躍動する。

 18日の敵地・広島戦。ある実況ワードがSNS上で話題となった。「背後に奥埜、右に奥埜、左に奥埜、まさにどこでも奥埜!」。縦横無尽にピッチを駆け回る背番号25に対する最高の褒め言葉だ。敗れはしたものの、MFとして中盤を支え、走行距離はチームトップの12・283キロを記録。公式戦の連勝は「6」で止まったが「いずれ負けるときは来るので、負けた後が大事」と奥埜。その言葉どおり、中3日で迎えた天皇杯3回戦では古巣・J2仙台相手にフル出場し、16強進出に貢献。脂が乗りきった32歳が、夏本番を前に熱さを増してきている。

 今季は奥埜の存在感が際立つ試合が多い。8強入りを決めた6月11日のルヴァン杯プレーオフ第2戦・湘南戦では勝利を決定づける4点目のゴール。5月21日、G大阪との「大阪ダービー」では、1―1で迎えた後半21分に勝ち越しの一撃を決めると、終了間際にダメ押しの2点目。宿敵相手に叩き出した非常に価値ある2発。ここからリーグ戦3連勝。上り調子に導いた立役者だ。

 ちなみにこのダービーマッチでは、大阪・通天閣のシンボル「ビリケンさん」が通算10度目のベンチ入り。「幸福の神様」の来場マッチはこれで7勝3分けと不敗。奥埜は「ビリケンさんと顔が似ている」とクラブの公式SNSで紹介されており、勝利後に本人は「またあやかれるように頑張る」と笑った。今やもう、奥埜自身が「神様」に近い存在と言っても過言ではない。

 「チーム全員でいい準備をして、勝利をつかめるようにやっていきたいと思います」

 天皇杯2試合、ルヴァン杯2試合も消化するなど、チーム一丸となって6月の過密日程を乗り越え、26日の18節・清水戦終了時点でリーグ7位。そして勝負の7月、一発目にぶつかるのは川崎F。過去5年で4度J1を制している難敵だが、4月2日、敵地での対戦では4―1で圧勝。今回はいいイメージを持って戦える。ただ、現状の順位はあくまで川崎Fが上。C大阪は挑戦者。再進撃へ、神様・奥埜がチームをけん引する。

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