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リーグ制覇4度“優勝請負人”C大阪・登里が「愛着がある」古巣の川崎Fをたたく!!

[ 2024年4月5日 07:00 ]

C大阪・登里
Photo By スポニチ

 C大阪は13日に本拠のヨドコウ桜スタジアムで川崎Fと激突する。リーグ戦での対戦は直近4試合で3勝1分けと負けがなく、昨季のホームゲームでは3―0で快勝した相手だ。この一戦に激しい闘志を燃やすのが川崎Fから移籍してきたDF登里享平(33)。安定感のある左サイドバックとして開幕から奮闘する大阪出身の“優勝請負人”が満を持して古巣を迎え撃つ。

 古巣との初対決に燃えないわけがない。登里は来たるべき一戦への特別な感情を、包み隠さず打ち明けた。

 「愛着のある特別なクラブ。日程が決まった時点で(川崎F戦がいつか)すぐに確認した。まだ想像がつかない部分はありますけど、全力で叩きにいかないといけない」

 C大阪のオファーを受ける前は「引退も考えた」。川崎F一筋で現役を終えることも選択肢の一つだったが、悩み抜いた末に桜色のユニホームに袖を通す決断を下した。リーグ制覇4度の輝かしい実績と経験は、現在の桜の戦士たちにはないもの。クラブ設立30周年の節目に、悲願の優勝を果たすためにやってきた。大阪府東大阪市出身の背番号6は「何を求められているか、ひと言で言えば、優勝。入団する時に覚悟したことでもある」と、初心を忘れず役割を遂行するつもりだ。

 その覚悟は、チームに確かな変革をもたらしている。日本代表DF毎熊のいる右サイドは元々強みだったが、左サイドに登里が入ることで、より両サイドバックを起点にした攻撃の選択肢が増えた。基本陣形は4―3―3だが、攻撃時には毎熊か登里のどちらかがボランチの位置まで上がる可変システムは、今季の特徴的な長所だ。3月2日の鹿島戦(カシマ)では、登里が左サイドを駆け上がったMF為田に絶妙な縦パス。FWレオ・セアラの先制ゴールを演出した。「元々、技術のある選手が多い。優位性をピッチの中でつくることを意識している」。中盤、前線との信頼関係もバッチリだ。

 今のC大阪についてこう分析する。「向上心というか、練習の質、姿勢ですよね。組織的に、チームのために戦える選手が多い。そういったチームが優勝する」。川崎Fが築き上げた黄金時代に勝るとも劣らない空気感があることを感じている。昨日の友は今日の敵。「成長した姿を川崎Fのサポーターにも見せたい」。誰よりもこの一戦にかける男のパフォーマンスから目が離せない。

 ◇登里 享平(のぼりざと・きょうへい)1990年(平2)11月13日生まれ、大阪府東大阪市出身の33歳。孔舎衙(くさか)東小、孔舎衙中を経て香川西(現四国学院大香川西)では全国高校サッカー選手権に3年連続出場。2009年川崎Fに入団し、リーグ優勝4度。今季から15年間在籍した古巣を離れ、C大阪へ移籍した。1メートル68、68キロ。利き足は左。

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