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C大阪MF坂元 右サイド制圧してG大阪撃破だ! 3日は注目の大阪ダービー

[ 2020年11月2日 05:30 ]

<C大阪・横浜FM>後半、ゴール前に攻め込むC大阪・坂元 (撮影・奥 調)

 C大阪は3日、ヤンマースタジアム長居でG大阪戦に臨む。第26節と終盤にさしかかる中で迎える今回の大阪ダービーは、互いに今季のシーズン2位、そして天皇杯出場権を獲得するためにも負けられない一戦となった。攻撃陣をけん引するMF坂元達裕(24)が右サイドを制圧し、99年以来となるダービーでのシーズン2勝を狙う。

 タイトルの道をつなぐためにも、絶対に負けられない戦いとなった。川崎Fが独走する今季のJ1にあって、必死に食らいついてきたC大阪にとっても逆転優勝は限りなく厳しくなった。だが、例年と規則が違う今季は2位以上に天皇杯の出場権が与えられており、川崎Fに続いてシーズンを終えられれば、元日決戦を目指すことができる。順位の近いG大阪との一戦は、今後に向けて大きな意味合いを持つことになった。

 今季ここまで15勝3分け7敗。最近になってチームはやや苦戦しているが、ずっと上位で戦い続けてきた。その原動力となっているのが、日本代表MF清武らとともに攻撃陣をけん引する坂元。25試合中24試合で先発出場を果たしており、右MFとして代えの利かない存在となっている。10月22日に24歳の誕生日を迎えたレフティ―は大阪ダービーについて「今までの試合より緊張感やサポーターの方々の思いが上がる」と口にする。

 もはや代名詞といっていいのが、右サイドでのドリブル突破だ。タッチライン際で相手DFと対峙(たいじ)すると積極的に仕掛け、クロスを上げると見せかけて切り返すフェイントは、分かっていても止められない。中盤戦以降はDFが2人がかりでマークに来るなど徹底して警戒され、一時は苦しんだ。それでも、第23節の横浜戦では先制点のアシストにとどまらず、繊細かつ大胆な仕掛けを何度も披露。ひとつの壁を乗り越えたことを証明し、ロティーナ監督も絶賛した。

 「タツ(坂元)が凄いのは、1対1であれだけ崩せるだけじゃなく、それ以外でも仕事ができるところ。あれぐらい崩せて、かつ仕事量も多い選手というのは、なかなか出会うことはない」。かつて東京V時代に畠中槙之輔(現横浜)や安西幸輝(現ポルティモネンセ)の才能を見いだした指揮官は、そう坂元の能力を評価する。今後も活躍が続けば、自身の目標にも間違いなく近づいてくる。

 「自分が主力になって、J1の優勝に導くことができる選手になりたい。日本代表になって、海外に行けるぐらいの選手になりたいなと思っています」

 日の丸を背負うことも決して夢ではないレフティー。ただ、常に本人は1試合1試合に全力を注いでおり、目の前には大阪ダービーという熱い戦いが待ち受けている。リーグ再開初戦となった第2節に敵地で対戦した際には2―1で勝利。C大阪にとって、対G大阪で1シーズンにホーム&アウェーともに勝利する“ダブル”を達成すれば、99年以来、実に11年ぶりとなる。坂元ら攻撃陣がゴールを奪い、再びライバルに土をつける。

 ◇坂元 達裕(さかもと・たつひろ)1996年(平8)10月22日生まれ、東京都出身の24歳。FC東京U―15むさしから前橋育英高、東洋大に進学。19年にJ2山形に加入し全42試合に出場し7得点。昨オフにC大阪へ完全移籍して今季ここまで24試合出場2得点。1メートル70、63キロ。利き足は左。

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