ききみみ 音楽ハンター

【ЯeaL】JK卒業 “音で勝負”のガールズバンドへ

[ 2016年4月4日 05:30 ]

大阪城音楽堂でデビューライブを開いたЯeaLの(左から)Yurika、Ryoko、Aika、Fumiha
Photo By 提供写真

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 3月、大阪から現役女子高生バンド「ЯeaL(りある)」がメジャーデビューした。キュートな歌声と骨太サウンドの落差、媚びないキャラが面白く、本紙でもいち早くデビューを報道。Rをひっくり返したのは、ネット検索で真っ先に自分達のページをヒットさせる作戦だとか。ちなみにЯは「ロシア文字」などと入力すると出てくる。

 27日の記念ライブは1000人を動員。新人では十分な集客力だが、会場が3000人収容の大阪城音楽堂だったため空席が目立った。そもそも“至上最大無謀なデビューライブ”と題した企画だった。それでもボーカルのRyoko(18)は唇をかみしめ、「今日のこと、みんなも忘れんといて。絶対ここに戻って来て、入れん人がおるくらい一杯にしてみせるから」と誓った。「なにくそ!」の精神こそЯeaLの原動力だ。これまでもアイドル扱いに納得できず、猛練習で周囲も認める演奏力を身につけ、デビューを勝ち取った。今回味わった悔しさも、彼女らを前に進ませるはずだ。

 実は全員が3月で卒業し、同舞台が最後の制服ライブだった。女子高生というブランドを失うが、本人達はむしろ本当に“音”で勝負できる今後に燃えている様子。粗削りだがロック魂あふれ、しゃべりも達者な4人に地元メディアも取り上げ始めた。「Silent Siren」が持つガールズバンドの武道館公演最速記録2年2カ月の更新を達成できるか、皆さんもぜひ注目を。(萩原 可奈)

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