ききみみ 音楽ハンター

ホーリーボイスの癒やし系歌手・花耶 オーディションに落ちまくっても頑固に貫いた「意地」

[ 2022年12月14日 11:00 ]

名前にちなみ手で「花」をつくる花耶
Photo By スポニチ

 【ききみみ 音楽ハンター】この癒やし系ルックスにだまされてはいけない。山梨県南アルプス市に生まれ、一青窈に「ホーリーボイス」と名付けられた歌声を武器に今年1月、デビューした歌手・花耶(かや、21)。半生を聞くと、不屈のリベンジ精神が見えてきた。

 7日に発売したばかりの初アルバム「Bouquet(ブーケ)」は、彼女の歌声にほれ込んだジャニス・イアン、マシコタツロウ、武部聡志ら豪華制作陣が参加。花耶の「花」にちなんだタイトル通り、色とりどりの曲が花束のように集結した作品だ。花耶は「レコーディングは、ずっとやっていたいくらい何より好き」と話す。5歳でピアノを始め、絶対音感の持ち主。レコーディングでも「ピッチ(音の高さ)の修正がいらない」と絶賛された。

 幼いころから「常に何かをしていない時期がない」という音楽人生だ。ピアノや歌のコンテストに出場する日々。「友達はゲームをしているのに、私は目の前の目標に追われていました」。親の勧め以上に、歌手になりたいという自身の意思からだった。

 中学生になると芸能事務所のオーディションを受けまくったがすべて落ち、厳しさを痛感した。中学3年で童謡コンクールの全国大会で金賞を受賞。高校2年時に「NHKのど自慢」でチャンピオンに輝き、デビューのきっかけをつかんだ。「めっちゃ落ちまくったけどムダじゃなかった」と笑顔。「諦めようと思ったことは本当になくて。絶対歌手になる、って頑固に思って貫きました」とおっとりした口調ながら、最後に「意地…」とその原動力を語った。

 テレビ東京系「THEカラオケ★バトル」でも活躍したが、今後はカバーでなく独自の曲で音楽人生を切り開く。「作詞にも挑戦したい」。その未来は伸びしろだらけだ。 (萩原 可奈)

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る