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純烈リーダー・酒井一圭<上>「病的」と自称するほどグループの事を考え抜き、話題の種まき続ける敏腕P

[ 2022年8月10日 05:30 ]

プロデューサーとしての思いを語った純烈・酒井一圭
Photo By スポニチ

 「純烈」は唯一無二の面白いグループだと思う。NHK紅白歌合戦4回出場の一方でメンバーの脱退、コロナ禍の影響で最大の武器であるファンとの触れ合いが絶たれるなど、数々の危機に直面してきた12年だ。それでも愛され続けるのは各メンバーの魅力に加え、リーダー・酒井一圭(47)のプロデュース力が大きい。本人を取材し、その脳内を探ってみた。2回にわたり紹介する。

 酒井は純烈のプロデューサーも務める。立ち上げから人選、ビジネス戦略も考え抜いてきた。「0やマイナスから1にするために小さな火種を仕込む。そんなことを常に考えてる」。最近はメンバーに仕事を振ることも増えたが「俺のマネはしなくていい。病的やから」と、ワーカホリックぶりを自ら笑った。

 純烈も今や安定期かと思われたが今年4月、小田井涼平(51)が年内での脱退を発表。酒井は後任を入れる決断をした。新メンバー選びの条件を明かすと、公募制と勘違いした一般人や興味を持った芸能人から立候補者が続出。ピンチともいえる局面で、結果的には大きな話題を集め、純烈のメディア露出は増えた。

 さらに上島竜兵さん急死の不幸に見舞われた「ダチョウ倶楽部」が、追悼コメントの中で純烈のオーディションを受けると宣言し、注目度はさらに上がった。悲しみの中にある肥後克広(59)と寺門ジモン(59)に新たな刺激や純烈ファンのエネルギーをもらってほしいと、本当に“合体”を決めたのもまた、酒井らしい。

 プロデューサーとして心掛けるのは「“こいつ頭おかしいけど(仕掛けたことが)当たる”っていう信用」と語る。「俺が誘った以上、売れるきっかけは絶対につくる。メンバー、スタッフ全員が家買えるぐらいになったら最高やけど、まだまだ。でもそれが目標です」と責任感をにじませていた。(萩原 可奈)

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