ききみみ 音楽ハンター

渡辺美里 3年ぶりの新曲「ボクはここに」は26年前のヒット曲の続編?

[ 2017年7月3日 05:30 ]

約3年ぶりのシングルを発売する渡辺美里
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 歌手・渡辺美里(50)が5日に約3年ぶりの新曲「ボクはここに」を発売する。作詞・作曲は初タッグとなる「真心ブラザーズ」の桜井秀俊に依頼。「初めて歌うのに何だ、この懐かしさは」と感じたという同曲の誕生秘話を、来阪した本人に聞いた。

 桜井には「夏がテーマのシングル曲」という条件だけを提示。返ってきた曲には、地元の祭り準備を眺め、過去の青春に思いを巡らす主人公が描かれていた。「夏祭りには帰ってこいよ」で始まる自身作詞のヒット曲「夏が来た!」(91年)のその後の物語のようだと驚いた。桜井は意図しておらず全くの偶然だったという。ソーダ、レフトフライなど美里らしい青春ワードに加え、大人ならではの心理描写と洗練されたサウンド。「力まず自分らしい曲に仕上がった」と自信をみせた。

 美里は大阪と縁が深い。デビュー2カ月前の1985年3月、MBSの名プロデューサー故渡邊一雄さんに会い、同局のラジオ番組「ヤングタウン」に起用された。原田伸郎ら百戦錬磨の関西人との共演で話術に圧倒され、「私はロックをやりたいのに」と泣いた日もあった。今や吉本新喜劇が大好きで「あの頃の私は青かった」と笑う。千里丘の同局スタジオに1年間通い、「大阪に鍛えられた」と懐かしんだ。

 当時は午後9時45分から深夜0時45分まで放送。デビュー日は同番組放送中に迎えたという。翌朝には大阪のレコード店で自分の作品を確認し、「一番前の目立つ所に置き替えた」と笑顔。一昨年、30周年のデビュー日も大阪城音楽堂で公演。節目を大阪で過ごしてきた。次の大阪公演は9日、NHK大阪ホール。ゆかりの土地で、より熱い美里ロックが聴けそうだ。(萩原 可奈)

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