ききみみ 音楽ハンター

竹内アンナ(2) ライブで伝わる「日々全力」の真摯な思い

[ 2018年9月16日 12:36 ]

大阪市内でメジャーデビュー後初のライブを行った竹内アンナ
Photo By 提供写真

 前回紹介した京都在住の現役女子大生シンガー・ソングライター竹内アンナ(20)が9月12日、大阪市内のライブハウス「ジャニス」で8月8日のメジャーデビュー後初の記念ライブを行った。

 きゃしゃで可憐、清楚(せいそ)な雰囲気をまとい、アコースティックギターを抱えて登場。エレキギターとドラムとのトリオ編成で、「Ordinary Days」から幕を開けた。最初のMCでは「ラジオやテレビで知ってくれ、そこからライブに足を運んでくれるってすごいこと。1人1人にあいさつして回りたいくらい」と感謝。心根の良さがにじんだ。

 歌もギターもうまく、音楽を本当に愛しているのが伝わる演奏。安定感はまだ足りないかな、と今後を期待するからこそ辛口の批評もしたくなるが、アース・ウィンド&ファイアーのヒット曲「September」のカバーには光るものを感じた。ウィスパーボイスでアンニュイに歌い上げ、ファンクの名曲が大変身。原曲ではファンキーなファルセットでおなじみの♪Ba deya〜を低音でささやかれた時には、思わずうなった。彼女の世界観が端的に伝わってくる瞬間だった。

 終盤の「ALRIGHT」ではこの日一番の歓声。2時間の長尺を堂々とやりきった。災害大国に暮らすせいか、こんな思いを明かした。「明日、何が起こるか分からない。大切な人を突然失うかもしれない。だから今日を大切にしたい。今日が最後の日と思って歌を全力で届けています」。真摯(しんし)な思い、歌声は必ず客席に伝わり、リピーターを生む。これからの竹内のライブにも大いに期待したい。(萩原 可奈)

 ★竹内の楽曲は、9月19日放送のMBSラジオ「子守康範 朝からてんコモリ!」7時台で紹介します。

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